2012年10月の読書メーター
読んだ本の数:40冊
読んだページ数:12014ページ
ナイス数:1201ナイス

人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))感想
なんとなく再読。初めて読んだのは学生の時。今回は初めて読んだ時のような衝撃はなく、意外と淡々と読めたけれど、それでも年月を重ねた分違った方向から葉蔵に、あるいは堀木にすら共感してしまう部分、耐えられない部分があるのを感じました。また何年かして読むと別の感想を持つのでしょう。読み終わってみると再読せずに、若いころに最初に受けた衝撃をそのまま大事に持っていたかったような気もします。そんなことを考えるほどこの一冊はやはり名作なんでしょう。
読了日:10月31日 著者:太宰 治
V.T.R. (講談社ノベルス)V.T.R. (講談社ノベルス)感想
辻村作品として読んだらかなりあっさり。チヨダコーキ作品として読むと、若者に 絶大な人気を誇るカリスマ作家でもデビュー作はデビュー作ね、なんて。そこまで計算されて辻村さんは書かれているのかな。私はその後のチヨダコーキの活躍を思うとデビュー作でももっと書けるような気がするのですが。普段ラノベはほとんど読まない私ですがこの世界観は好きですし、アールが一人で戦ってきたもの、背負っているものを想像するとかなり重かったりもします。これで終わりなのがなんだか勿体ないです。でも少なくとも初辻村作品にこの本は勧めません。
読了日:10月30日 著者:辻村 深月
乱鴉の島 (新潮文庫)乱鴉の島 (新潮文庫)感想
久しぶりのシリーズ長編でしたが前半のアウェー感が半端なくて読みにくいこと!事件が起こるまでの半分を読むのに三日もかかってしまいました。もちろんその後の火村先生の推理やアリスとのやり取りは期待通りで、想像したくない状況のアレがでてきたあたりからはもう止めようもなく一気読みしてしまいましたが。動機、というか彼が殺されるに至った一言は私も絶対許せません。(モデルを知ると彼の口からそんな言葉が出たような嫌悪感が…。)確かに地味かもしれませんがいろいろ考えさせられたし読後に大きな余韻が残る話でした。
読了日:10月29日 著者:有栖川 有栖
おまけのこ (新潮文庫)おまけのこ (新潮文庫)感想
「畳紙」が印象的でした。屏風覗きの一言一言が身に沁みますね。このあとどうなったかな?シリーズの続きで彼女がどう変わったかがわかるといいなと思います。でも、この本では何より表題作でしょう!鳴家の冒険。もう、可愛いのなんのって。うちの子だとあれでわかる若だんなのすごさ、そして安心しきって袖の中で花林糖をかじって眠る鳴家にちょっとほろっとしてしまったほどでした。続きも楽しみです。
読了日:10月27日 著者:畠中 恵
テルマエ・ロマエV (ビームコミックス)テルマエ・ロマエV (ビームコミックス)感想
ええっ!ここで次回?と言うところで終わってますね。著者が言われている通りに、例の見開きページで、なるほどこのためにハナコが必要だったのね!と納得してしまいました。相変わらず楽しいですが一話完結の時の良さも思い出したりしています。ちょっとだけ戻った古代ローマの方も心配で、今後どうなるのか収束のつけ方が気になってきました。でも今回一番思ったのが・・じじたちが格好よすぎです!
読了日:10月26日 著者:ヤマザキマリ
201号室の災厄 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)201号室の災厄 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)感想
小説でとてもインパクトがあった「わらう月」はコミックになってもそのままのイメージでした。「201号室の災厄」は家具の配置とかコミックになるとすごくわかりやすかったし「ブラジル蝶の謎」での現場の天井の蝶とかコミック化するものをうまく選んでいると感心しました。コミカライズがここで止まってしまったことを思うと「ブラジル蝶~」でのラストのアリスのセリフが重いです。こちらも描き下ろしの「2001号室の災厄」が楽しかったですね。麻々原さん自身がこのシリーズが好きなのがとても伝わってきます。
読了日:10月26日 著者:有栖川 有栖,麻々原 絵里依
朱色の研究―枯木難殺人事件 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)朱色の研究―枯木難殺人事件 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)感想
「朱色の研究」後半。周参見に場所を移して。原作を読んでいるのでさらさらっと読めてしまうのですが、確かに説明がすごく多いので普通のコミックを読むよりもかなり時間がかかるかと思います。それにしても上手くまとめていると思います。原作より、火村先生自身についての謎に関する割合が多い気がします。原作でもなかなか掘り下げてもらえないのでこれだけしっかり描かれるとさらに気になりますね。ラストの描き下ろしの完全オリジナルらしい「朱色の研究室」も楽しかったです。
読了日:10月26日 著者:有栖川 有栖,麻々原 絵里依
朱色の研究―夕陽丘殺人事件 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)朱色の研究―夕陽丘殺人事件 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)感想
「朱色の研究」前半で、マンションのトリックが明かされるところまで。あの長さを上手くコミカライズしてると思います。とても読みやすいしわかりやすかったです。「シュルレアリスムの午後」を描き下ろしされていますが、これ、小説版は「ダリの繭」のハードカバー版のみのようですね。覚えがないので自分は文庫版しか読んでいないのかもしれません。麻々原さんがアレンジをされているのか原案と少し違うようなので原作を読みたく、図書館で借りてみようと思います。
読了日:10月26日 著者:有栖川 有栖,麻々原 絵里依
人喰いの滝 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)人喰いの滝 (あすかコミックスDX―臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート)感想
ビーンズ文庫版「46番目の密室」の表紙絵が麻々原さんだったのを見て、ふと思い出して再読です。本当に火村先生は無駄に格好いいです。アリスは大きな目が印象的ですがやはり格好いい!。最初に作っていた自分のイメージとかなり違うんで初めて読んだときはすごく違和感がありましたが、今はこれはこれで素敵だと思います。「人喰いの滝」「動物園の暗号」「ロシア紅茶の謎」「猫と雨と助教授と」どれもコミカライズ用にかなりカットしているはずなのに原作そのままのストーリーイメージなのはさすがだと思います。
読了日:10月26日 著者:有栖川 有栖,麻々原 絵里依
犯罪ホロスコープ〈1〉六人の女王の問題 (光文社文庫)犯罪ホロスコープ〈1〉六人の女王の問題 (光文社文庫)感想
星座にまつわる謎の連作集です。ガチガチの本格なので本格好きには楽しいと思います。私はカタカナ名前が苦手なので、それぞれの最初にある星座にまつわるお話が目が滑って大変で…。実はかなりのヒントになっていたのでそこが私には読みにくくて残念でした。生首~に出てきた飯田がシリーズの一員のようになっているのが笑ってしまいましたが確かに使い勝手がよさそうです。好みは「ゼウスの息子たち」が一番。「ヒュドラ第十の首」は謎解きよりもオンラインストレージが出てきたところに時代を感じました。捜査も時代とともに変わっていきますね。
読了日:10月24日 著者:法月 綸太郎
聖女の救済 (文春文庫)聖女の救済 (文春文庫)感想
男性目線では、女性が悪女に映るのでしょうか。私はこんな男殺されて当然、と思ってしまいました。滅多に思うことではありませんが、今回は素直に虚数解のまま完全犯罪が成し遂げられればいいのに、という気持ちでした。400頁を超えますがあっという間に読めてしまいました。草薙刑事の行動から最終的に何でどうなるかが想像できてしまったので感動は薄いですが、トリックと執念がすばらしかったです。題名の意味するところにはハッとさせられます。彼女にすべて共感できるわけではありませんが、ラストの余韻が大きな作品でした。
読了日:10月22日 著者:東野 圭吾
生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)感想
期待しすぎてしまったのか思ったより普通でしたが、とにかくすごくよく作りこんである本格ミステリ、でした。長い年月をかけて構想を変えて書き直したりしていたという話を聞いて納得するものがあります。たくさんあった伏線を綺麗に回収していました。このタイトルと表紙はちょっとホラーっぽいのですが、実際の生首のシーンはあまり恐ろしさは感じられず、むしろ「ありえないもの」の方が想像を掻き立てられて怖かったです。そんなこともあって私は英字のサブタイトル「THE GORGON'S LOOK」の方が好きですね。
読了日:10月22日 著者:法月 綸太郎
マイマイとナイナイ (怪談えほん2)マイマイとナイナイ (怪談えほん2)感想
これは、私は「皆川さんらしい!」と思ったんですが、シュールですね。娘にはよくわからない、と言われてしまいました。全く怖くはないそうです。確かに内容を理屈で理解しようと思ったら怖くはないのかもしれません。私はあまり考えずに読んでいたためかラストページですーっと背筋が寒くなりました。怖さで言ったら他の怪談シリーズにもっと怖いものがあると思いますが、宇野亜喜良さんの絵がとても美しく印象的なので感じた思いとともに長く心に残りそうな気がします。
読了日:10月19日 著者:皆川 博子
浜村渚の計算ノート (講談社文庫)浜村渚の計算ノート (講談社文庫)感想
まず目次が数学好きとしては楽しいです。普通に軽い読み物として楽しく読めるし、数学が苦手でも得意でも豆知識まで含めて数学的なところも楽しめると思います。専門家には勧めませんが。個人的にπについて「かの永遠に続く数字をたった一字に閉じ込めた、大胆不敵な人類の叡智」なんて表現してしまうところが好きです。想像していたよりも軽くて読み応えはなかったのですが、難しい定理を中学生の言葉を借りてわかりやすく説明してしまうところが面白かったので続きも読んでみたいと思います。
読了日:10月19日 著者:青柳 碧人
ノルウェイの森 下 (講談社文庫)ノルウェイの森 下 (講談社文庫)感想
下巻も一気に読み切ってしまいました。ところどころにドキッとさせられる一文が覗くのが印象的でした。「努力というものは主体的に目的的になされるもののことだ」とか。下巻に入って登場人物が一気に色づいて圧倒されました。年を重ねてしまった今読んだからなのか、いろいろな部分でそれぞれの女性に感情が重なり切なかったです。意外と私は永沢の生き方が好きだったりします。ハツミに対する特別はもっと特別であってほしかったけど。この本はファンの間でも評価が分かれるようですね。もう一冊くらい彼の作品を読んでみようかと思っています。
読了日:10月18日 著者:村上 春樹
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)ノルウェイの森 上 (講談社文庫)感想
恋愛モノは苦手です!と言い切ってしまうほど普段は恋愛小説を読まないのです。何度か挑戦してみましたが村上さんの本は全て挫折。ノーベル賞で話題になったこともあり一冊ぐらいは読み切ってみたい、と今回はこちらで挑戦。恐る恐る読み始めましたが意外にも読みやすいです。登場人物たちは霧のかかったような、一枚のベールの向こうにいるような、ちょっと自分からは手が届かない所にいるのですが。終着点が予想できずちょっと不安に思いながら下巻に進みます。
読了日:10月18日 著者:村上 春樹
水底フェスタ水底フェスタ感想
主人公が、相変わらずの世間を知らない優等生のお坊ちゃまで、なのに中身がびっくりするほど子供なのでちょっとイラつきました。完全によそ者をシャットアウトしてしまうような閉鎖的村でのホラーならもっと楽しめたのかもしれないけれど、中途半端に現実的なのが私には逆に入り込みにくかったような気がします。読み応えはしっかりあったし、読者に想像させるはっきりさせない部分があるところは嫌いじゃない、と言うかむしろ好みです。辻村さんって元々力のある作家さんなのに作品がさらに次々とパワーアップしていくのがわかるのがすごいですね。
読了日:10月17日 著者:辻村 深月
ねこのばば (新潮文庫)ねこのばば (新潮文庫)感想
まず、元気な若だんなに驚き医者を呼ぼうとする手代達に笑ってしまいました。それがあの神様のおかげだとは!そんな仕組みになってるなんて知らなかったのでびっくりしました。「産土」は私もすっかりやられてしまいました。旦那と若だんなとのやり取りに違和感を感じていたのに!表題作の若い僧には同情できません。二人なら、って…これは後味があまり良くなかったです。「たまやたまや」のラストはとても幸せな場面のはずですがやはりちょっと寂しいですね。
読了日:10月16日 著者:畠中 恵
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (100周年書き下ろし)ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (100周年書き下ろし)感想
全く共感できない、理解できないと手放しで言える人が羨ましいです。今まで読んできた中で一番大きな衝撃でした。年齢と今の自分の立場、過ごしてきた歳月、もちろんそれで感じ方は変わるのでしょう。自分を育ててくれた母に改めて感謝し、自分の子育ても考えてみたり、そんな作品でした。この本を書いている時点で彼女は母親ではなかったと思うのでその心理描写には驚きです。
読了日:10月15日 著者:辻村 深月
悪夢のエレベーター (幻冬舎文庫)悪夢のエレベーター (幻冬舎文庫)感想
エレベーターの中というこれ以上はないほどの小さなスペースで起きるコメディ、と思いこんで読み続けていたので、視点が変わってまず驚き。さらにその視点のラストに思わずええ?本当に?と。さらに視点が変わったらおいおい収束がつくのか?となり、最後の最後にまたしても「!」。正直すごく面白かった、と言う話ではないけれど劇作家さんらしい観客(読み手)の惹きつけ方だと納得できる作品で、シリーズのこの先も読んでみたいと思えました。これは映像化もされているんですね。DVD借りてみようかな。
読了日:10月14日 著者:木下 半太
山手線探偵 (ポプラ文庫 日本文学)山手線探偵 (ポプラ文庫 日本文学)感想
軽く読もうと思って読み始めたら、いきなりの描写にビックリしました。でもその後それはすっかり忘れられたようになり、どうなったかな、と思っていたら幾つかの事件が一気に繋がりなるほどそこで戻ってくるのか、と感心してしまいました。あまりキャラに思い入れはできなかったけれどストーリー運びがおそらくすごくうまいんでしょう、やめられずに一気読みでした。軽く読める割には事件の真相はなかなか重かったです。自分をちょっと振り返ってしまう面もあったりしました。シホに関する続編が出そうなので楽しみに待ちたいと思います。
読了日:10月13日 著者:七尾与史
太陽の坐る場所太陽の坐る場所感想
読むのをやめようかと思ったほど女の嫌な部分をこれでもかと晒してくる辻村さん。高校生の青臭い残酷さと、ある程度大人になってからの計算高さと過去を振り返ることによる身を揉むような気持ち。何作も読んできてしまったのでおそらく最後に…と言うのは想像がついていたのですが、後味が悪いまま終わるんじゃないかと気が気じゃなかったです。だからすべてが明らかになって、みんなそれぞれが踏み出す一歩にちょっと救われる思いがしました。私には後味は悪く感じませんでした。欲を言えば、出席しなかった彼らの数年後が見てみたかったです。
読了日:10月12日 著者:辻村 深月
法月綸太郎の功績 (講談社文庫)法月綸太郎の功績 (講談社文庫)感想
5編の短編(長さ的には中編)が入っていますが、ハズレなしと感じました。ダイイングメッセージや密室トリック、巻貝の薀蓄もよかったですが、「都市伝説パズル」はちょっと衝撃でした。「ABCD包囲網」の真相が切なく印象的です。「縊心伝心」の法月父子の会話が相変わらずで好きです。何十年後かの警視の老後を想像するシーンで、そこに綸太郎の妻や子はいないのか?とちょっと突っ込んでしまいました。しっかり楽しみました。
読了日:10月12日 著者:法月 綸太郎
果つる底なき (講談社文庫)果つる底なき (講談社文庫)感想
経済ミステリでは経済的に騙された主人公が一発逆転やりかえす、という先入観で読んでいたためあまりにも人が死に過ぎでは、と言う印象は持ちましたが、とても読みやすく一気に読んでしまいました。元銀行員だけあり銀行内部の細かい点はリアルでとても面白かったです。少しずつ謎が解けていくはずなのにいくら読んでもさっぱり真相が見えてこなかったのでもどかしい思いもしました。処女作だということで確かにいろいろ気になる点は多いのですが、読み終えてみると賞を取るだけの勢いと濃さはあると納得しました。
読了日:10月11日 著者:池井戸 潤
光待つ場所へ光待つ場所へ感想
スピンオフだと知らなくても楽しめるのかもしれませんが、全てを知っているゆえに懐かしく幸せに思いながら読めたのでそれをきちんと記していないのは読んでいない人に対して不親切な気がします。「しあわせのこみち」あやめの頑なさはすごくよくわかるのでちょっと痛いのですがラストの一行が素敵な読後感を運んでくれました。「チハラトーコの物語」彼女も同じく読んでいてちょっとつらいんだけどやはり最後の環との会話がほっとします。「樹氷の町」は素直に彼らにまた逢えたこと、郁也が幸せに成長していったのがわかるのがとても嬉しいです。
読了日:10月10日 著者:辻村 深月
のぼうの城 下 (小学館文庫)のぼうの城 下 (小学館文庫)感想
歴史小説というより、コミックでも読んでいるように目の前に情景が浮かびました。たった一つの合戦にだけ的を絞ったことで私のような歴史に疎いものにもとても読みやすいものになっていると感じました。最初は誰が誰やらだったキャラも後半になってきちんと色がついて動き出し、夢中になって読んでしまいました。脇役もみんなとても魅力的でした。歴史の教科書の一行にすらならないであろう出来事の中のドラマ。歴史小説の好きな方には物足りないのでしょうが、私は十分楽しみました。映像で見ても楽しそうですね。
読了日:10月9日 著者:和田 竜
のぼうの城 上 (小学館文庫)のぼうの城 上 (小学館文庫)感想
映画のポスター埼玉ver.に「こんな埼玉観たことないッ!」とあってついじっくり(ポスターを)見てしまいました。忍城もさきたま古墳群もそういえば埼玉県行田市。行ったことがある場所です。実は一度読みかけて放棄した本書でしたが、地理的に想像できると急に身近に感じてきまして、再挑戦。今回はなぜかすらすらと読み進めあっという間に上巻読了です。確かに愛すべき「のぼう」様。前回はおそらく楽しめる所まで読み進められなかったんでしょう。早速下巻へ。
読了日:10月9日 著者:和田 竜
『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念 10分間ミステリー (宝島社文庫)『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念 10分間ミステリー (宝島社文庫)感想
原稿用紙10枚で落とすのがどれだけ難しいかと言うのを感じさせられる短編集でした。作家さんそれぞれで長さに得手不得手があるはずなのでショートが苦手な作家さんには気の毒だと思います。断るという選択肢はこの作品集の趣旨からいってないだろうと思うのでそういった意味じゃ編集部の失敗かな。それにしてももうちょっとなんとかならなかったの、と思うのもありましたが。一番好きなのは友井羊「柿」。森川楓子「十一月の客」乾緑郎「沼地蔵」も好みです。これらの作家さんは初読みでしたので他の作品も読んでみようと思います。
読了日:10月9日 著者:『このミステリーがすごい! 』大賞編集部 編
アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)感想
2年前と現在がどう繋がるのか、だんだんと悲しい結末になりそうで辛くなってくるのに途中で止められずに一気読みしてしまいました。毎回思うのですが、この作家さんは行間が上手いと思います。文章にぐっと引きずり込まれるというより、こちらが考え想像していつの間にかどっぷりはまっている感じです。ミステリですがミステリを読んでるという感じではなく、後味がいいとは言えないし、さらに私には琴美が見た景色は悲しすぎたのですが、それでも惹きこまれたしこの余韻を持たせた終わり方は結構好きです。そして河崎の生き方も嫌いじゃないです。
読了日:10月7日 著者:伊坂 幸太郎
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)感想
その場面では一瞬、なに?どういうこと?とぽかんとしてしまいました。上手くできてると感心するとともに、今まで誰も書いていなかったのか!とも思いました。残念ながら私は心理面では納得できなかったので最後の場面もこれこそ演技?と冷めた目で見てしまいました---いや、ひょっとして逆に読み手の心理をそこまで計算されているのかしら?法月氏の解説が面白かったです。取り上げられていた東野氏の作品で読んでいないものがあるのでそれを読んでからまたこの解説を読みたいと思ってしまったほどでした。
読了日:10月7日 著者:東野 圭吾
名前探しの放課後(下) (講談社文庫)名前探しの放課後(下) (講談社文庫)感想
辻村作品を何作か読んできた後だけに、途中の違和感が重なるたびにこれは表面上の出来事で…と想像がつくのですがそれでもこのどんでん返しはやられました。その時が来た、とわかった後のスピード感。ほとんど泣きそうになりながら必死でついていきました。するすると回収されていく伏線とああ、読む順番を守ってよかった、と思える小物に言葉。読み終わって反芻するああ、あのときのあれはそういう意味だったのか、とわかる感動。ミステリとしてとてもよくできていますがそれ以上に優しくてとても素敵なお話でした。何度も読み返してしまいそうです
読了日:10月6日 著者:辻村 深月
名前探しの放課後(上) (講談社文庫)名前探しの放課後(上) (講談社文庫)感想
章題のセンスが素敵ですね。今まで読んできた辻村さんの作品と比べて登場人物のあたりが柔らかいです。自分が見ないようにしている自分の痛い部分をえぐられるような感じは全くないです。逆に普通はこんなにいい子たちばかりじゃないよ、みたいなことは思ってしまったりしますが…。なるべく伏線やミスリードを探すことをメインにするのではなく、純粋にストーリーを楽しんで騙されたいと思っているのですがついついこれ伏線?なんてチェックしながら読み進んでいってしまっています。ここまでが読みやすかったこともあって下巻がとても楽しみです。
読了日:10月5日 著者:辻村 深月
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)感想
読み始めてあまりのテーマの重さに驚きました。復讐ということについて、高々10歳で考えなくてはならなくなった「ぼく」。いい大人の私ですが一緒になって考えて一緒になって答えを探しましたが、そんなに簡単に答えなんて出るもんじゃない。「ぼく」がたった一週間で出した結論はあまりにも重くて深い。これほどのことはなくても生きている限りいろんなことに出会います。娘にもちゃんと読んで感じて考えて欲しいと思いました。辻村さんの筆力には完敗です。「子供たち~」での秋先生の言葉も、こちらを読んでからだと重いですね。
読了日:10月4日 著者:辻村 深月
妖怪アパートの幽雅な日常(10) (YA!ENTERTAINMENT)妖怪アパートの幽雅な日常(10) (YA!ENTERTAINMENT)感想
作者さんが予定されていたラストだと思いますが、それでも途中は作者さんが引っ張られるようにキャラ自身が動いていたんだろうなと思います。それだけそれぞれのキャラが生き生きしていました。一冊にまとめてしまうには惜しいほどのギュッと中身が詰まった最終巻で十分堪能しました。フールが龍さんに深々とおじぎをしたシーンにはやられました。長谷にとっての半年はどんなに長かったか。その後ちゃんともまれて大人になったことがわかる10年後がとてもよかったです。
読了日:10月3日 著者:香月 日輪
いるの いないの (怪談えほん3)いるの いないの (怪談えほん3)感想
そうそう、高い天井って怖かったなぁ。なんて思いつつ、実は猫の数を数えちゃったりしながらあんまり怖くないじゃない、と思いながら読んでいたのですが、ページをめくったところで思わず「うっ」と声を立ててしまいました。怖いよ怖いよ!!!見なきゃいいってものでもないよ!さらに例によって回し読みした家族から衝撃の一言が。「これ、天井からの目線だよね」ゾゾッ。だからおばあさんが!私なら絶対この本を子供に読み聞かせはしません…
読了日:10月2日 著者:京極 夏彦
妖怪アパートの幽雅な日常(9) (YA! ENTERTAINMENT)妖怪アパートの幽雅な日常(9) (YA! ENTERTAINMENT)感想
ラストに向けて上手く収束しようとしているんでしょうが千晶先生で引っ張りますねぇ。このシリーズを通じて、少し気になっていたのが、最初の覚醒剤にまで手を出しちゃった子、三浦先生、香川…みんな学校をやめて去っていくこと。全てをどうにかしてあげられるご都合主義がいいと言っているのではないのですが、バッサリ切り捨て感があまり気持ちのいいものではないなあと。その点、今回の富樫の件はちょっとホッとしました。線引きは作者のメッセージが入っているのかな。さてラストの引っ張り、気になります。いよいよ最終巻へ。
読了日:10月2日 著者:香月 日輪
妖怪アパートの幽雅な日常(8) (YA!ENTERTAINMENT)妖怪アパートの幽雅な日常(8) (YA!ENTERTAINMENT)感想
7冊目まで一気に文庫で読んできたので、とりあえず先まで読みたく8冊目以降はこちらで。---びっくりする展開になりどうなるかが気になって一気に読んでしまいました。いずれは彼の前で使うことになるだろうとは思っていましたが、いつ使うか、どう使うかがこんなに大きな命題を含むところまでは考えていませんでした。特別な力があっても体や命の価値に他人と差があるわけではない。さらっとこれが言えるのはすごいです。別の形でそれを告げていた長谷にも感服です。
読了日:10月2日 著者:香月 日輪
妖怪アパートの幽雅な日常7 (講談社文庫)妖怪アパートの幽雅な日常7 (講談社文庫)感想
こんな予餞会を開いてもらったら嬉しいですね。でも正直、そろそろみんなに慕われる千晶先生の描写はもう十分、って感じです。今回はいろいろな親子が出てきます。自分は大丈夫かな、なんて振り返ってみたり、まり子さんの過去なども含め、児童書として子供が読んでどう思うかなんてことも考えたりもしました。たまのお母さんが、子供を抱き取る時のしぐさにちょっとじんとしてしまいました。
読了日:10月2日 著者:香月 日輪
妖怪アパートの幽雅な日常6 (講談社文庫)妖怪アパートの幽雅な日常6 (講談社文庫)感想
夕士くん、頑張ってますね。ちゃんと精神的にも成長してます。男友達がちゃんとできていたのにほっとしました。今回の「かわいそう」と言う言葉には私も思うところがあったので納得しながら読んでいました。千晶先生の持論は素敵です。アパートのシーンが少ないのは残念ですが彼が成長していくためにはやっぱり外でのシーンが必要です。こうなってくると千晶先生がどう落ち着くかもとても気になってきました。
読了日:10月1日 著者:香月 日輪
ふちなしのかがみ (角川文庫)ふちなしのかがみ (角川文庫)感想
台風の真っただ中の夜に読んだので効果音はバッチリ。といっても「踊り場の花子さん」は怖いというより優しくて悲しくて。「ブランコをこぐ足」「おとうさん、したいがあるよ」は読み手によってとらえ方が変わりそうですね。何度か読み返してしまいました。「ふちなしのかがみ」は辻村さんらしくてやられました。「八月の天変地異」はとても好みです。ラストの情景までもが完璧。ストーリーの順番もよく考えてあると感心してしまいました。
読了日:10月1日 著者:辻村 深月

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