2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:25冊
読んだページ数:7964ページ
ナイス数:739ナイス


ブランケット・キャッツ (朝日文庫)ブランケット・キャッツ (朝日文庫)感想
自分でもびっくりしましたが初重松清です。猫を中心としたふんわりと優しい話かと思いきや、二泊三日でレンタルキャットを借りる人間の方には当然ながらいろいろな理由があるわけで、そんな彼らが猫ちゃんをレンタルすることで変わっていく、優しいばかりではない時には重く時には苦い連作短編集でした。そんな中で涙腺が壊れそうになった猫視点の「旅に出たブランケット・キャッツ」後味の優しい「嫌われ者のブランケット・キャッツ」がお気に入りです。
読了日:1月30日 著者:重松 清
ガーディアン (光文社文庫)ガーディアン (光文社文庫)感想
主人公が危険に合わないように絶対的に守ってくれる不思議な力「ガーディアン」。最初はどこからミステリになるの?と思ったのですが、この力はきちんとした原則があって、ある謎に対して実際はどうなのか、なぜなのか、と前半はしっかりとミステリとして楽しむことができました。後半では主人公が変わってそれぞれの「ガーディアン」の受け止め方も違うのでまるで別の話になっていてびっくりしました。後味も全く違いました。SF的力を前提とするところは初期のころの西澤さんの作品を思い出しましたが、中身はちゃんと石持テイストでした。
読了日:1月30日 著者:石持 浅海
バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)感想
一作目同様やっぱりハードボイルドにしては…と思ってしまうところがあります。でもその完璧でない探偵の格好悪さがなんだか愛しくそれがこのシリーズの魅力なんでしょう。そんなに朝から昼から酒ばっかり飲んでたら身体壊すよ、と心配になってしまったり。一作目より読みやすく話に入っていきやすかったので純粋にストーリーは楽しむことができました。多少は予想がついていましたがそれでもラストは切なかったです。しっかり楽しめたのでこの先ものんびりと読み進めてみたいと思います。
読了日:1月28日 著者:東 直己
君の望む死に方 (祥伝社文庫)君の望む死に方 (祥伝社文庫)感想
余命を知ってある社員に殺されようとする社長と、殺そうとする社員。お膳立てのできた研修と言う期間に前作のキレモノの探偵役優佳が加わったことで、予定通りには進まなくなります。視点がその社長と社員の二人なのが斬新で、楽しく読めました。相変わらず優佳は好きになれませんが、ラストの彼女の行動は読めなかったのでびっくりしました。本人たち以上に彼女は理解してしまったのか、それともその先まで想定しているのか…。私はこのラストは好きですね。前作のその後について想像できる部分があるので順番に読んだ方が楽しめると思います。
読了日:1月27日 著者:石持 浅海
銀の匙 Silver Spoon 6 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 6 (少年サンデーコミックス)感想
馬術には興味はありましたが詳しくはなく、勉強になることが多かったです。とても楽しめました。彼がきちんとひとつひとつをこなして成長して行っているのがわかります。さすがにエゾノー祭のアレらを全部受けたのには無理が来ましたね。心配ではありますが高校生という時期にそんなことまで経験して学習できる彼は幸せだと思います。最後のコマ、迫力ありました!続きはどうなるか、週刊なので次巻の刊行まで長く待たなくていいのは嬉しいです。
読了日:1月25日 著者:荒川 弘
扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)感想
倒叙もの。どれだけ都合のいい状況が揃ったのかと最初は思いました。扉が閉ざされたままでいなければならないのはなぜなのかはちゃんと伏線も貼られていて、ジリジリと論理的に探偵に追い詰められていくドキドキ感を味わえました。動機については賛否両論あって当然だと思います。私的にはアリですがそういうことに直面したことがなければ共感できないのが当たり前なのではないでしょうか。この探偵は正直あまり好きじゃないです。登場人物にも思い入れはできなかったのですが、ちょっと変わっていて楽しめたのでシリーズの続きも読もうと思います。
読了日:1月25日 著者:石持 浅海
ゆうれいのまち (怪談えほん4)ゆうれいのまち (怪談えほん4)感想
今まで読んだ怪談シリーズとは違う怖さですね。大人になってしまった私には自分ではこういうところに行くことはないだろう、と思えるからなのかゾッとする怖さではありませんが、子供が読んだら夜の外が怖いのではないでしょうか。自分を忘れてしまうところとか、ラストの心もとなさとか、恒川さんらしいお話だと感じました。絵はちょっとイメージと違うかなと思ったのですが、パジャマのまま成長した絵などインパクトがあり印象的でした。
読了日:1月23日 著者:恒川 光太郎
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)感想
読中にアルジェリアテロの一報に出会い、物語と現実が重なって途中から自分が何を読んで感じているか全くわからなくなり、途方に暮れ最初から読み直しました。こんなに現実を重ねて辛い思いをしてしまったのはなぜなのか、作者が9.11以降として考えていたもの、これを書いていた時のご自身の状況なども考えると単純には言葉にできないものがあります。これ以外はなかったであろうエピローグも私の最後の気力を奪っていきました。大変重い読書でしたがそれだけ考えることができ価値のある時間を持てたのだと思います。いつか再読してみたいです。
読了日:1月23日 著者:伊藤 計劃
謎解きはディナーのあとで 2謎解きはディナーのあとで 2感想
今回は最初から謎解きは気にせずキャラのやり取りを楽しむことにしたので十分面白く読めました。ミステリとして読んだら突っ込みどころ満載で楽しむには程遠いような気がします。実際に謎解き自体は前作の方がよくできていたと思いますし。でも影山がだんだん身近になってきたり、あれだけ鬱陶しかった風祭警部がだんだん可愛く感じられてきたりもしています。ラストの一話はいろんな意味でびっくりしました。さて3ではどんな展開が?
読了日:1月20日 著者:東川 篤哉
謎解きはディナーのあとで謎解きはディナーのあとで感想
再読。本屋大賞に惹かれて初めて読んだときにはトリックだけを切り取ってもらっても…と思いあまり楽しめなかったのですが、ドラマを一部見て読み方や楽しみ方が自分の中で変わったのか、今回はキャラのやり取りを十分楽しむことができました。東川さんの別の本を読んだ事も影響しているかもしれません。再読でよい方に感想が変わるのは嬉しいです。
読了日:1月20日 著者:東川 篤哉
サクラ咲く (BOOK WITH YOU)サクラ咲く (BOOK WITH YOU)感想
最初の掲載が中学生向けの連載だったためか、辻村さんの作品によくある心の奥底の嫌な部分をつつくようなところは全くなく、とても爽やかで優しく、読後感もとてもいいです。こんな風にキラキラと学生生活が送れたら素敵ですね。この連載をリアルタイムで追っていた中学生がちょっとうらやましいです。「小説宝石」に掲載されたという三話目が優しいけれどほろ苦さも感じてとても好みです。お得意のリンクがまた素敵。特に一話目と三話目のリンクがとても優しくてここだけで幸せな気持ちになれました。
読了日:1月17日 著者:辻村 深月
鬼の跫音 (角川文庫)鬼の跫音 (角川文庫)感想
ホラー短編としてすらすらと読めてしまうのに、読み返すとじわじわとそれぞれの短編に潜んでいる人間の身勝手さ醜さ弱さなどが染み出してきます。一度目にはするっと読んでいて気づかなかった怖さも2度目3度目には見えてきました。鬼の足音が聞こえているのは「冬の鬼」の主人公だけじゃないのですね。どれもよくできていると思いましたが「悪意の顔」のラストの余韻が秀逸。手法の勝利だと思う「冬の鬼」も好みです。
読了日:1月16日 著者:道尾 秀介
いっちばん (新潮文庫)いっちばん (新潮文庫)感想
今回もとても優しい気持ちになれる話ばかりです。若だんなも栄吉もお雛ちゃんもきちんと少しずつでも成長していく、これがはっきりとわかるのがこのシリーズに惹きつけられる理由でもあると思います。今回はまず、前作から気になっていたアレがここに繋がるのか!とわかった時嬉しくなりました。「餡子は甘いか」は辛かったけど最後は一緒に泣きそうになりました。修行に出た先の主がこういう方ならばきっと栄吉もいつかは必ず大成するだろう、と想像できるのが嬉しいです。
読了日:1月15日 著者:畠中 恵
長い長い殺人 (光文社文庫)長い長い殺人 (光文社文庫)感想
財布視点というのが面白く、どんどんと読み進められました。それぞれの財布がちゃんと個性を持っていて話し方にも特徴があったりするのが面白かったです。別々の持ち主のそれぞれの財布が持ち主について語っているだけなのに実は事件の全貌が少しずつ明らかになっていくという手法は感激しました。期待しすぎてしまったのか事件の本質などには大きな驚きなどはなかったのですが、殺人を犯した人の動機が明らかになった時、現代には普通にいそうで恐ろしくなりました。これがデビュー2年目の作品と聞き、改めて宮部さんのすごさを感じます。
読了日:1月13日 著者:宮部 みゆき
あなたが愛した記憶あなたが愛した記憶感想
なかなかグロイ事件の描写が出てくるのでストロベリーナイトのような小説だと思い込んで読み進めていたため、ジャングルジムのシーンで「?!」となりました。ちょっとびっくりしたのですが逆にその後の展開は畳み掛けるようで一気に読まされてしまいました。ちょっと残念だったのが中盤でラストのオチが見えてしまったこと。ストーリー的にはとてもよくできていたと思います。オチがわかっていてもあの部分はゾッとしました。
読了日:1月13日 著者:誉田 哲也
偉大なる、しゅららぼん偉大なる、しゅららぼん感想
実は初の万城目作品。この方の世界をよく知らなかったのと、琵琶湖に馴染みがなかったので最初の設定に戸惑いましたが、突拍子もないのにしっかりと世界ができていて、あっという間に引きずり込まれ一気に読みました。普段ファンタジー系は好まない私ですがミステリ的な伏線をちょこちょこと拾って、きっとこの人物はキーに違いない!とワクワク読み進め、すごく楽しかったです。エピローグが切ないなあ、と思っていたらなんとも素敵な余韻を貰えるラストで感激しました。読み終わってからゆっくりと表紙の絵のシーンを想像するのも楽しかったです。
読了日:1月10日 著者:万城目 学
小さいおうち (文春文庫)小さいおうち (文春文庫)感想
戦時中の話をこんな目線でこんな形で表したものは知らなかったので新鮮でしたが読み終わってみると今は亡き祖母の話が思い浮かびます。彼女から夫が戦死した後乳飲み子を抱えて大変な苦労をして戦後の混乱の中母を育てた話ももちろん聞きましたが、それ以上にたった二年しかなかった結婚生活でどれだけ楽しいことを沢山経験したかを聞きました。戦時中というのが特殊ではなく日常の延長にあったことを嫌でも感じさせられます。ラストの展開は意外で楽しめましたが切ないですね。想像にゆだねる部分があるところは好みです。
読了日:1月9日 著者:中島 京子
ご依頼は真昼のバーへ    Barホロウの事件帳 (角川文庫)ご依頼は真昼のバーへ Barホロウの事件帳 (角川文庫)感想
辛口です。期待しすぎたかな。登場人物誰一人として魅力を感じられるキャラがいなくて途中で読むのが苦痛になってしまいました。なんとか最後まで読み切ったけれどラストまで誰一人として思い入れできなかったのはそのままだったし、それぞれの話の謎の事情も理由も好きじゃないです。最初に提示された件も終わり方が納得できなかったし。謎のある人物も全く魅力がなくて、最終的に読んだのを損したような気持ちになってしまいました。インディゴシリーズはキャラが魅力的で楽しかったのですがこちらは残念ながら私には合わなかったようです。
読了日:1月7日 著者:加藤 実秋
ちんぷんかん (新潮文庫)ちんぷんかん (新潮文庫)感想
このシリーズは優しくて後味がよいのが好きなのですが、今回は読み終わって切ないと感じたものが多かったです。死と向かい合うものが多かったせいでしょうか。最後の「はるがいくよ」は特に切なかったです。松之介の件もちょっと寂しい気持ちです。各話の扉にある絵が相変わらず可愛らしく、いつものように読み終わって見直していましたが、「はるがいくよ」の絵で泣きそうになりました。一枚の花びらにそっと両手を差し出す鳴家の後ろ姿。それを見守る若だんな。
読了日:1月6日 著者:畠中 恵
このミステリーがすごい! 2013年版このミステリーがすごい! 2013年版感想
読メに登録しているおかげで、国内ベスト20は読んでいなくてもきちんと情報として持っていて読みたい本に登録してあったり図書館で予約済みだったりというものがとても多くて、読メの情報量ってすごいんだなと改めて感じさせられました。(皆様に感謝です!)ミステリの新刊はハードカバーが多いので読みたいと思ってもすぐに読むのは難しいのが難点です。人気作家56名の隠し玉と特別エッセイが楽しく、好き作家さんの新刊予定にちょっとドキドキしたりしました。
読了日:1月5日 著者:
ウィンター・ホリデーウィンター・ホリデー感想
周りの人たちが、大和の過去の友人たちも含めてみんな素敵な人ばかりなので、安心して読むことができます。新人の大東もいいキャラですね。彼が暴走したお正月の話もよかったし、バレンタインの父子の会話にはほろっときました。この調子で少しずつ少しずつ新米父は成長していってほしいです。ただ今回は最後に母親側の気持ちに同調してしまい、取られるという気持ちもわかり、大和はずるい、とちょっとだけ切なく思ってしまいました。さて、ラストのあれこれでちょっと関係が変わりそうでこの後がとても気になります。続きも是非お願いしたいです。
読了日:1月4日 著者:坂木 司
ワーキング・ホリデーワーキング・ホリデー感想
どこかが飛びぬけているという印象の本ではないのですが、坂木さんらしい読後感の良い本でした。登場人物がみんなとてもいい人たちで一生懸命で読んでいて優しい気持ちになれます。彼らがこの短い期間できちんと成長していくのが嬉しいですね。きっと何度か読み返してしまうでしょう。このあと冬休みの彼らを読むのがとても楽しみです。
読了日:1月4日 著者:坂木 司
密室の鍵貸します (光文社文庫)密室の鍵貸します (光文社文庫)感想
とても読みやすく、あっという間に読めるのですが実は中身はしっかりしています。ドラマにもなった「謎解きは~」より私は読み応えがあって好きです。トリックはしっかり本格できちんと伏線を拾っていました。もちろんユーモアミステリだから現実にそれはないだろ、ってのはたくさんありましたが、でもそれだからこそしっかり楽しめました。言葉遊びも楽しいですし、ちょっとほろ苦い部分もあるところが好みです。これがデビュー作とはすごいですね。シリーズの先を読むのが楽しみです。
読了日:1月3日 著者:東川 篤哉
黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2感想
相変わらずのクワコーのグダグダっぶりに気が抜けるのですが、読んでると突然ツボに来て焦ります。つまり悔しいけど結構楽しんで読んでしまいました。貧乏な食生活がリアルすぎてザリガニの味が口の中に想像できそうになりました。前作で太字にビックリしましたが今作でもそれは健在。でも今回はあまり気にならなかったかも。そしてとにかく謎解きがしっかりしてて鮮やかに伏線を回収されるのに嬉しくなりました。さすがジンジン。彼女の活躍をもっともっと読みたいです。ラストの情景も微笑ましくとてもよかったです。
読了日:1月3日 著者:奥泉 光
死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
今回はちょっと違うぞ?と思いながら読み始めましたが、前作で活躍したメンバーとお馴染のトラップが畳み掛けるように出てくるころには前作同様に一気にページをめくっていくしかなくなってしまい、とても楽しんで読み終えました。新作スマホに三週間並ぶとか、プラチナラインとか死亡フラグアラームアプリとか、旬の今だからこそ笑えるものも多かったです。このあたりは数年後に読むと感じ方が変わってくるかもしれませんね。すっかり本宮さんのファンになってしまったのでまた是非彼の活躍を読んでみたいです。
読了日:1月2日 著者:七尾 与史

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