2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:6426ページ
ナイス数:1150ナイス

ラッシュライフ (新潮文庫)ラッシュライフ (新潮文庫)感想
視点の変化ごとに現れるシルエットが誰を表すか覚えるころにはもう一気にページをめくっていくしかありません。分かってはいるのです。どこかが必ずつながっていること、時系列も前後しているだろうということも。でも分解されバラバラになって違うものに見えていた絵が来るべき時が来ると一気に違う位置にはまって別の絵を見せ始める美しさには感嘆します。読後漂ううっすらとした寂寥感も好みです。前作とのリンクも楽しみましたが、きっとたくさん別作品へのリンクが埋まっているのでしょう。何度も読み返して別の発見を楽しめそうです。
読了日:8月30日 著者:伊坂幸太郎
寒雷ノ坂─ 居眠り磐音江戸双紙 2 (双葉文庫)寒雷ノ坂─ 居眠り磐音江戸双紙 2 (双葉文庫)感想
とにかく磐音はいい男で、ファンにならずにはいられません。勧善懲悪でスカッとするかと思えばそれだけの話ではなく、何とも理不尽で悲しく切ないことも多いです。最初の陰謀の件は裏でゆっくり流れて、小さな事件を一冊ずつ完結で進めていくものだと思い込んで読んでいたので、この巻のラストには、急いで続きを読まないと細かいところを忘れてしまうかもしれない、とちょっと焦っています。忘れないうちに、でものんびり楽しんで続きを追いかけたいと思います。
読了日:8月27日 著者:佐伯泰英
小説新潮 2010年 02月号 [雑誌]小説新潮 2010年 02月号 [雑誌]感想
有川さんの「キケン」の番外編目当てで、図書館でお借りしました。伝説となっているPC研との部室争奪戦の話で、もちろん楽しく読むことができましたが、番外編よりも、実はもっと楽しんでしまったのがイラストレーターさん、デザイナーさん、有川さんの3人のあのコミック風の扉絵に関する座談会です。続編が出たらきっと番外編は収録していただけるかと思いますが、座談会はなかなか難しいと思います。私の市の図書館では小説新潮の保管期限は3年で、ぎりぎり残っていた感じでした。この機会に読むことができて本当に良かったです。
読了日:8月27日 著者:
さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)~要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)~要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
前奏曲の表題通り時系列では本編の前となり、香月家のお爺ちゃん、玄太郎氏の活躍のお話です。彼の生き方は本当に素敵。みち子さんも本編よりずっと生き生きしてかっこいいです。短編になっていてそれぞれがきちんと本格ミステリ仕立てになっているので本当に楽しく読めました。でも、最後の一話がこのあとあの話につながっていくと思うと読後は切ない思いでいっぱいになります。彼のお話をもっともっとシリーズで読んでみたかったです。
読了日:8月25日 著者:中山七里
高杉さん家のおべんとうもふーっ となるHappyレシピ高杉さん家のおべんとうもふーっ となるHappyレシピ感想
カラー画像で見るとまた違った感覚で美味しそう~と思います。最初はコミックを持っていれば写真で見ることができるだけでこれはいらないかな?と思って図書館でお借りしたのですが、明日のお弁当のメインは何にしよう?とかあと一品入れたい、なんて時にペラペラとめくって役立ちそうです。ただ、途中の画像が一切ないのでお料理初心者だと手順が多いものは大変かもしれません。娘のお弁当作り真っ只中で、ついつい同じものがローテーションする私は購入しようかな、と思っています。
読了日:8月24日 著者:
猫弁と指輪物語猫弁と指輪物語感想
シリーズ3作目。ミステリですがこのシリーズはメインはそこではなく人間模様ですね。エンゲージ~を亜子に誂えようとする彼ですが、やっぱりやってくれました。弁護士としては関わった人みんなを間違いなく幸せにしているのですが…。でも、彼のバックには美千代さん、七重さん、がついています。「今は万事休すではないので、上を向かないほうが身のためです」彼女も強くなったと思ったその後のシーンには私もやられました。そして、今回はまこと先生の方にも展開が。少しずつみんなの過去も交錯し、この先も楽しみです。
読了日:8月24日 著者:大山淳子
月と蟹 (文春文庫)月と蟹 (文春文庫)感想
道尾さんの描く少年少女は本当に息苦しいほどリアルです。何もかもが上手くいかない、上手くやる方法もわからなければその感情を消化する方法もわからない、子供同士の小さな世界も簡単ではなく、友情も危うく脆い。そして大人が想像する以上に子供は残酷で容赦がありません。大人の世界も理解しています。そんな経験を自分もしていたことを思い出していました。決して爽やかな読後感ではありませんが、このテイストでこの長さを一気に読ませてしまう筆力はさすがだと思います。
読了日:8月23日 著者:道尾秀介
書店ガール 2 最強のふたり (PHP文芸文庫)書店ガール 2 最強のふたり (PHP文芸文庫)感想
内容が盛りだくさんですね。亜子の妊娠をきっかけにした一連の事は特にこれからのワーキングマザーには参考になることも多いのではないかと思います。50年後に残したい本のフェアはとても素敵で自分でも考えてみたくなりました。さて、ここからは辛口ですのでご容赦下さい。実は私は恋愛モノは苦手です。なのでもともと理子の恋愛話になってしまうのは楽しいと思えなかったのですが、結果はどうであれ、またどんなに悪妻でも子供のいる家庭から奪い取ることを前提とした恋愛話は更に好きになれません。この路線でしたら続きはもう読みません。
読了日:8月19日 著者:碧野圭
キケン (新潮文庫)キケン (新潮文庫)感想
読んでいて楽しくて仕方がありませんでした。そしてとても羨ましかったです。学生時代って本当にこんな風。与えられることではなく、自分からいろんなことに積極的に取り組んだあの時期を思い出し、主人公と同様に同じ時期を過ごした仲間を思い浮かべました。暑苦しいほどの現在進行形ではなく、妻に思い出を語るという構成がいいんでしょうね。更にコミック風の表紙絵や扉絵が楽しさを倍増させてくれました。ラストがまた素敵。気持ちの良い読後感でした。
読了日:8月16日 著者:有川浩
連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)感想
聞いてはいましたが確かにグロイです。猟奇的連続殺人に刑法39条が絡むことで翻弄される警察。ドタバタしているようできちんと筋が通って伏線も貼られているから物語に一気に引きずり込まれ一緒に謎を追えました。古手川刑事、彼もすごいけど渡瀬警部がすごく魅力的でかっこいいです。予測のできた部分はありましたがそれでも最後の最後まで翻弄させられました。本当によく計算されています。満足して読み終わりましたが、興奮が冷めてみると重いテーマですね。考えれば考えるほどひとくくりにできないと思えることのひとつです。
読了日:8月14日 著者:中山七里
午後からはワニ日和 (文春文庫)午後からはワニ日和 (文春文庫)感想
動物園を舞台にした日常ミステリの連作短編だと思って読み始めました。誰が探偵役なのかさっぱりで読みにくさに難儀しながら一章を読み終わって愕然。長編だったのか。しかも日常の謎どころかしっかり事件だし。いえ勝手に思い込んだ私が悪いのです。でも登場人物たちのキャラが絶妙でいつの間にか引き込まれ、一気に最後まで読んでしまいました。正直ミステリとしてはもう一息と思える部分はありましたが、読み終わってみるとキャラが楽しいしまだ気になることも多く、動物に関していろいろ考えさせられることもあり続編が楽しみになりました。
読了日:8月14日 著者:似鳥鶏
島はぼくらと島はぼくらと感想
辻村作品によくある、心の奥底をつつかれるような嫌な部分がこの本にはありません。島という環境がどのようなものなのか私はこの本の状況でしか知らないのですが、大人たちがどれだけ考えて大切に彼らを育てているか、それを彼らがどれだけ理解して受け止めているかなどがきちんと伝わってきます。しっかりとしていても彼らは高校生。手助けする大人として彼女を登場させてくれたのが嬉しかったです。数年後となるエピローグもとても素敵で読後が優しく幸せな気持ちになれました。今後の作品に是非成長した彼らを登場させて欲しいと思います。
読了日:8月13日 著者:辻村深月,五十嵐大介
鬼談百景 (幽BOOKS)鬼談百景 (幽BOOKS)感想
残穢既読なのでそちらから想像すると、読者から集まった不思議体験を一冊にまとめたような形で作られているんじゃないかなと思います。残穢に繋がっているんだろうな、と思える話もいくつかありました。実は私はなんだかさらさらとほとんど怖さを感じずに最後まで読んでしまって、主婦の立場からある一編にドキっとしておぼえている程度で、今思い返しても他のが何一つ出てこない状況…。でもそれでよかったかも。もう一度読み返したら絶対記憶に残っていつまでも怖いと思うので再読はしません。
読了日:8月13日 著者:小野不由美
かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)感想
つばさ文庫になったくらいなので、これは児童書の分類なんですね。かのこちゃんの成長譚になっているのはもちろんですが、気品あふれるマドレーヌ夫人が何とも素敵。途中でうっかり人間になってしまったマドレーヌ夫人がとる行動の一つ一つが本当に優しくて。かのこちゃん側とマドレーヌ夫人側で視点の変わるとき多少時間が前後するのですが後から事情がわかるとそれがまた絶妙です。うっかり最後に号泣するところでした。児童書としてだけでなく角川文庫でも出して頂いたことで出会えてよかったです。実は鹿男は未読なので絶対読んでみます。
読了日:8月12日 著者:万城目学
わたしたちが少女と呼ばれていた頃 (碓氷優佳シリーズ)わたしたちが少女と呼ばれていた頃 (碓氷優佳シリーズ)感想
あの碓氷優佳が高校生のときのお話です。実はこのシリーズ、この碓氷優佳自身がどうも好きになれないのです。ところが、今回はごく普通の学園の日常ミステリということで彼女は普通に女子高生をして周りに溶け込んで、綺麗に謎を解いています。彼女も高校時代はこんな風だったのね、と思いつつ読んで行きましたが最終話まで来てあることを示唆され愕然としました。分かっていてもちょっと衝撃でした。もちろんこの本から読んでも大丈夫なのですがシリーズを刊行順に読むと現在の彼女と比べてもっと楽しめると思います。
読了日:8月11日 著者:石持浅海
残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)感想
前作のラストがとても辛かったので、待ちに待ったはずなのですがなかなか手に取ることができませんでした。ところが読んでみると登場人物たちは悲しみを、辛さをきちんと受け止め決して無理やりではなく穏やかに前を向いて一歩ずつ進んでいるのがわかります。今回は気になっていたいろいろな人間関係が落ち着き、それに関して特に心に残る言葉が多かったです。少し寂しい気もしますが落ち着くべきところに収束して行っているのでしょう。まだ全てが上手く収まるには波乱がありそうですが、雲外蒼天のラストを楽しみに続きを待ちたいと思います。
読了日:8月11日 著者:高田郁
激流〈下〉 (徳間文庫)激流〈下〉 (徳間文庫)感想
下巻も一気に読んでしまいました。当時は何も考えなかったことに大人になってふと意味に気づくところなどリアルだなと思います。全ての事が、どこか一つでもずれていたのなら全ては違っていたのかもしれない。真相についてはキーとなる人物と対峙したとき、やるせなさとともに恐怖を覚えましたが、この20年間でそれぞれが経験してきたことと当時から持っていた性格、激流に押し流されたときの彼らの対処の仕方がそれぞれとても印象的で、真相を追うそのことよりもむしろそちらの方がお話のメインだったのではと読後改めて題名を見て思いました。
読了日:8月11日 著者:柴田よしき
激流〈上〉 (徳間文庫)激流〈上〉 (徳間文庫)感想
久しぶりに柴田よしきさんを読みました。修学旅行中に失踪した女生徒と同じ班だった6人の20年後。彼女の名前の入ったメールが届いたことで再び彼らの人生が交錯するわけですが、登場人物が多いのにそれぞれのキャラがしっかり立っているからか読みやすかったです。それぞれに関わってくる一見過去の事件と関わりのなさそうないろんな出来事がこの後どのように収束していくのか、上巻を読了した今この先がとても楽しみです。
読了日:8月7日 著者:柴田よしき
残穢残穢感想
ホラーは苦手ではないので何も考えずに夜に読み始めたら猛烈に後悔しました。原因がわかれば怖くないかと中盤はミステリのように追いかけ、それぞれの時代の住宅地図をつけてほしかった!と思うほど一気に読んで行きましたが、それぞれの時代で関わってしまった人々の奇行が必死になって行っていた対処の仕方だったのでは、とわかってみるとものすごく切なかったです。忌中の意味も今更再認識しました。ちょっとリングと似た部分はあるけれど明確に避けられない分絶対こっちの方が怖いです。夜、音やガラスにうつるものにびくびくしています。
読了日:8月5日 著者:小野不由美
ハグルマ (角川ホラー文庫)ハグルマ (角川ホラー文庫)感想
北野さんの作品は「きつねのつき」しか読んだことがなかったのでまず表紙に驚き、さらに裏表紙にあった「ドグラ・マグラ的狂気の宴」という謳い文句に惹かれ、図書館からお借りしてきました。生理的気持ち悪さは多少ありますが、わけのわからないもの、という感じで怖さはあまり感じることはなく、文字数などの言葉遊びはありますが、するすると平坦な感じでラストまで読んでしまいました。ドグラマグラはちょっと言い過ぎのような…。怖さより得体のしれない気持ち悪さを楽しめる方にはよさそうです。
読了日:8月2日 著者:北野勇作

読書メーター
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://m2miku.blog59.fc2.com/tb.php/420-0c09395b