2015年3月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:4439ページ
ナイス数:1884ナイス


新・四字熟語 (幻冬舎よしもと文庫)新・四字熟語 (幻冬舎よしもと文庫)感想
「鈴虫炒飯」を改題文庫化。又吉さんの造語は説明を読むと彼が語り掛けているようにすっと頭に入ってきます。ただ、忙しい時期に読んでしまったのでじっくり味わえずにさらさらと読んでしまい意外と残らなかったのが残念です。ゆっくり余裕のある時に読めばもっと楽しめた気がします。田中象雨さんの字が素晴らしかった!ちゃんと意味をとっていて字から雰囲気が伝わってきます。又吉さんの解説を読んで改めて見直すとどの字も惚れ惚れします。何度も味わえる書ですね。展示会で見たかったなぁ。
読了日:3月29日 著者:又吉直樹,田中象雨
全裸男と柴犬男 警視庁生活安全部遊撃捜査班 (講談社X文庫ホワイトハート)全裸男と柴犬男 警視庁生活安全部遊撃捜査班 (講談社X文庫ホワイトハート)感想
全裸はあまり関係ない、というかなぜ全裸?子供向けレーベルから出ている他の作品とは違って最初から大人向けと意識して書き分けているのか、扱っている事件の事情がかなりキツイです。最後のDVの話は本当に読んでいて悲しかったです。設定が凄いですがキャラはみんな個性的で好感が持てます。それにしても表紙絵といい義兄弟間でのエネルギーチャージが膝枕とかこれBLレーベルだっけ?と一瞬確認したほどですがもちろん違います。違いますがそれっぽさすら嫌な人はご注意を。妖アパでお馴染みの長谷パパがイイ男で出演していて嬉しかったです。
読了日:3月24日 著者:香月日輪
地獄変地獄変感想
「去年の冬、きみと別れ」で何度か引き合いに出された「地獄変」。あらすじくらいは知識として知っていたもののちゃんと読んだことがないことに気づき、この機会に青空文庫で読みました。旧かなだと読みにくく最初は目が滑ってしまいましたが、短い話でもあり途中から一気でした。壮絶な部分は少しだけ猿に救われ、ラストの良秀の末路でちょっとほっとした部分がありました。絵師としての狂気がよく取り上げられますが、私は意外と大殿の狂気の方が怖かったです。
読了日:3月24日 著者:芥川竜之介
去年の冬、きみと別れ去年の冬、きみと別れ感想
初中村文則作品です。ミステリのはずなのに人物たちの性格や気持ちの表現は純文学を読んでいるようで、芥川賞作家だったことを思い出しました。ミステリとしての構成は分かり易い部分もありますが情報の出し方など上手いと思います。重い話なのに意外とさらっと読み進めてしまうのには驚きました。ラストまで読んですべてがわかってから最初の方の部分を読み直してみたくなったけれど、純文学的重さとテーマの重さですぐに再読する気にはなれず断念。でも独特の雰囲気は嫌いではないのでぜひ別作品を手に取ってみたいです。
読了日:3月24日 著者:中村文則
名探偵の証明 密室館殺人事件名探偵の証明 密室館殺人事件感想
ストーリーはインシテミルを彷彿とさせるもので前作と同様のテーマとなっていて目のつけどころには感心します。トリックも前作同様あっさりで(最初に出てくる密室館の見取り図にわくわくした分)がっかりしてしまいますが、テーマ上仕方ないですね。最後単純にそのままでは終わらない所など軽くあっさり読めていてもしっかりとできていると思います。また登場人物があまり魅力的に感じられないのが残念です。まだ2作目なので今後変わってくるでしょうか。好んで先を楽しみに待つというほどではないですが、次も出たら手に取ると思います。
読了日:3月22日 著者:市川哲也
アガサ・クリスティー賞殺人事件アガサ・クリスティー賞殺人事件感想
旅先で事件に関わってしまった主人公が真相を推理する連作短編の形で話が進みます。真相に到達するきっかけがちょっとどうかなという思いはありますが普通に謎解きを楽しむことができました。ラストだけは繋がってはいるもののちょっと違います。事前に読友さんたちが有栖川ファンなら一読の価値ありと言っていた理由がわかり納得しました。でも楽屋裏を覗き見ているようで私はあまり好きじゃないかも。話題性としては抜群かもしれませんがトリック、動機ともにあまりピンと来なかったのも残念です。悪くはないので次作の更なる成長を期待します。
読了日:3月17日 著者:三沢陽一
おかんメール3おかんメール3感想
諸事情で2を飛ばして3を読みました。おかんメールの破壊力は1と変わりませんが、1の方が息子や娘の母親への愛情もたっぷりと伝わってきたのに対してこちらの方があっさりしている感じがしたのが残念でした。おばあちゃんのメールが良かったですね。それにしてもあのスイカは驚きました。怖かった!今回は娘に読ませてみたのですが、しばらく黙ってページをめくっていましたが、どこを面白がっていいのかわからない、と3分の1も読まないうちに返してよこしました。うーん、まだ笑って楽しむには若すぎるのかな。
読了日:3月14日 著者:おかんメール制作委員会
忘れ物が届きます忘れ物が届きます感想
5つのお話が入っていますが、それぞれ独立しています。どれも表題通り過去の事件や出来事に思いを馳せ、その結果忘れ物が届くという作りなのですが、その忘れ物が届いて良かった!という読後感のものはほとんどないので、正直読んでいてわくわくする感じではないです。過去の謎を探る楽しさは持って読み進めていましたがそれでも今更知らなくても良かったんじゃないかという思いもありました。あまり気にせずさらっと読める人は楽しめるかもしれません。ミステリ読みとして好きなのは「沙羅の実」。後味が良かった「おとなりの」も心に残りました。
読了日:3月13日 著者:大崎梢
うちの執事が言うことには (角川文庫)うちの執事が言うことには (角川文庫)感想
突然当主を譲られて帰国した主人公花穎と元執事から執事を任命されたばかりの衣更月。それぞれがこんなはずじゃなかったという思いを抱いているため、なかなかあるべき当主と執事の姿にはなりません。いろいろな事件に関わりながら、ときに元当主や元執事の手のひらの上で転がされながら彼らがそれなりの関係を築いていくのがとても微笑ましく楽しかったです。ちょっとした謎を花穎が解いていくところも楽しめました。ただのおぼっちゃまとは違うところも好みです。今後彼らがどう成長していくかシリーズの続きも読んでいきたいです。
読了日:3月11日 著者:高里椎奈
脱・限界集落株式会社脱・限界集落株式会社感想
郊外には大型ショッピングモールのある駅前シャッター通り商店街。ここを第二のショッピングモールとしようとする業者と市を相手に、商店街を活性化させることで闘おうとする人たち。都会で疲れて移住してきた無気力の若者の再生も絡めて、頑張る彼らを気持ちよく応援しながら読みました。今回も上手く行きすぎと思える部分もありますが読後感もいいですし、軽く読みやすくても商店街やショッピングモールの意味やからくり、盛衰についてとても勉強になりました。前作の彼らも登場し、前作のあれこれや人物のその後がわかる所もとても良かったです。
読了日:3月11日 著者:黒野伸一
何が困るかって何が困るかって感想
黒坂木は初めてかも。ブラックユーモアは好きですが、これだけ短くて次から次へとだと食傷気味。ブラックでも最後笑えるのが好きなんだけどこれは悪意のあるブラックが多いから読後感が良くないものも多いです。たまにほっこりするのも混じっていましたが、読後一日経った今考えたらほとんど内容が思い出せないという…。正直読まなくても良かったかな、と。どうやら「短劇」も同じような感じみたいですね。黒坂木、嫌いじゃないですが次は黒くないものを読みたいと思います。
読了日:3月9日 著者:坂木司
霧塚タワー (TO文庫)霧塚タワー (TO文庫)感想
読友さんの感想を拝見していて無性に読みたくなりました。怖いもの見たさで読み始めましたが、心霊スポットだった廃病院の跡地に建ったマンションでの怪事件ということで心霊的ホラーですが、それにスプラッタが加わりなかなかエグイです。教室でのシーンで思いっきり引きましたが、周りで次々と人々が信じられない死に方をしていくのに主人公から恐怖感がいまいち伝わってこないためか意外とさらりと読めてしまいました。とはいえホラー好きでない方には絶対にお勧めしません。さらっとホラーとして楽しんだ私も映像では見たくないです。
読了日:3月9日 著者:福谷修
亜智一郎の恐慌 (創元推理文庫)亜智一郎の恐慌 (創元推理文庫)感想
彼は亜愛一郎氏のご先祖様で江戸城の雲見番。愛一郎が雲の写真を撮る人なのはそのあたりも受け継いでいるのですね。雲見番とは世を忍ぶ仮の姿で実は隠密という彼には3人の仲間がいます。(彼らの名前や特徴にもなんとなく見覚えが?と思ったら…)この時代ならではのミステリを、特徴の違う4人で上手く分担して解いています。伏線は相変わらずとても綺麗に張られていました。時代物としても背景までとてもきちんと書かれているのでそちらも十分楽しめますが、その分逆に愛一郎のシリーズの方がミステリとしてはわかり易く楽しめるかもしれません。
読了日:3月7日 著者:泡坂妻夫
むしのほんむしのほん感想
このむしはbug。「蟲の神」のむしはinsect。うわーなんかその違い分かる!なんて思いながらページをめくります。ゴーリーらしい緻密な書き込みはなく、むしたちには色がついています。なんとなくほのぼのなんですが、でもなんとなくぞわぞわ…。これはハッピーエンド?いや絶対違うでしょ…。そんな読後感のお話。柴田さんのあとがきにはアメリカならではの出来事や登場人物と作者の価値観にまで触れられていてうなりました。感覚で受け止めたぞわぞわや疑問符が文章で解説されるとこうなるんですね。
読了日:3月6日 著者:エドワードゴーリー
あなたの物語―人生でするべきたった一つのことあなたの物語―人生でするべきたった一つのこと感想
いい年をした大人ですので、なんの競争をしているのかは早目にピンときました。トップ争いの彼らの表情の素晴らしいこと!ページをめくるたびに鉄拳さんの上手さを目の当たりにします(感動する所が違うと言われそうですが)。徐々に明らかになっていく競走の意味と表題の意味。素直に感動するには年を取ってしまったのが残念ですが、きっと若い方にはガツンと来るのだと思います。いや、この意味をしっかりと受け止めて欲しいと思います。やる気があるときより疲れたときに必要な本。さて、わざとらしくなく娘が手に取れる場所におきましょうか。
読了日:3月5日 著者:水野敬也
ハケンアニメ!ハケンアニメ!感想
この業界は殆どわからず最初は戸惑いました。しかもあまり好きでない武装した女性目線。しかしさすが辻村さんですね。彼女達が素顔を見せ、自身が自分を客観的に見れるようになる頃には完全にこの世界に捕まっていました。頑張る彼女たちは物語中でもどんどんと成長しラストはそれぞれ本当に格好いいです。作者のアニメへの愛が伝わってきましたし勉強にもなりました。同クールのアニメとのことで三つのお話がそれぞれ綺麗にリンクしているところも辻村さんらしく後味も良かったです。王子がすごくいいキャラでとても好みでした。楽しみました。
読了日:3月4日 著者:辻村深月
さよならの手口 (文春文庫)さよならの手口 (文春文庫)感想
13年ぶりだそうです。彼女は40を過ぎ、古本屋でバイトをしています。今回彼女が探偵としてお願いされたことはただひとつ。けれど事件の方はそれだけを彼女に追わせることを許してくれず次から次へと…成り行き上彼女はいつも通りいろんなことをひきよせハードボイルドしていきます。中身はぎっしり、でも若竹さんらしい読みやすさは健在でぐいぐいと読み進められました。楽しかったです。最後はどうやら落ち着いたようですし、是非また続きをお願いしたいです。名言「人間関係と書いて<りふじん>と読む。」なんかわかるのが哀しい。
読了日:3月3日 著者:若竹七海
りんごかもしれないりんごかもしれない感想
テレビで紹介されていたので、ぜひ読んでみたいと思ったのですが、図書館予約後本当に長く待ちました。読んでみてなるほど!です。すごく楽しい。りんごがりんごだと言えるのはなんででしょう?たったひとつのりんごから無限の可能性が広がります。我が娘はもう絵本を楽しむ年ではなくなってしまいましたが、絵本を楽しめるお子様のいらっしゃる方は何度も読んで楽しめると思います。ページ数は多くはないですが中身はぎっしりです。オススメします。
読了日:3月1日 著者:ヨシタケシンスケ
半可心中 濱次お役者双六 (講談社文庫)半可心中 濱次お役者双六 (講談社文庫)感想
シリーズ4作目。4マス目って表紙にないけれどちゃんと双六の目は進んでるよね?なんてことが気になりながら読み始めました。濱次は相変わらずなのですが、後に引けない状況で逃げずに苦しみながらもなんとか乗り越えようとしています。周りのみんなと同じ気持ちになってやきもきしながらも彼を信じて応援しながら読みました。今回は香風がいつどんな形で?といろいろな場面で気にしましたが思いがけず…今回のことでちゃんと双六の目は進んだようです。この作品の雰囲気が大好きです。ちゃんと彼が一人前になるまで見届けます。
読了日:3月1日 著者:田牧大和

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