2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:4663ページ
ナイス数:1801ナイス

新宿鮫 (光文社文庫)新宿鮫 (光文社文庫)感想
再読。といっても初読は20年以上前です。警察小説でありながら一匹狼のハードボイルド。スピード感が心地よくて、何度か読み返してるはずなのですが、意外と覚えていませんでした。特にエドの扱いってこんなだったのか。今回も夢中になって一気に読みましたが、読書経験値の低かった若い頃に読んだスリルは、また違ったものだったような気がします。でも今でもこのスピード感は好みなので、当時読めなかったシリーズの続きを是非読みたいと感じました。
読了日:7月31日 著者:大沢在昌
探偵が腕貫を外すとき (実業之日本社文庫 に 2-8)探偵が腕貫を外すとき (実業之日本社文庫 に 2-8)感想
単行本では既読。電子特別版の「セカンド・プラン」が文庫化にあたって収録されたのでそれ目当てで読んでみました。でも残念ながらこれは腕貫さんの活躍というよりおなじみの氷見・水谷川の刑事が頑張っていて事件そのものもあまり好きじゃありませんでした。もちろん他の短編もすべて再読しましたが、初読のとき同様、好きなのは「どこまでも停められて」と「いきちがい」。そういえば最終話の気になる部分は読ませてもらえないけどこれはこのシリーズは腕貫さんの話で納得はするけれど事実ははっきりさせない、というこだわりなんでしょうか。
読了日:7月28日 著者:西澤保彦
ぶぶ漬け伝説の謎―裏(マイナー)京都ミステリー (光文社文庫)ぶぶ漬け伝説の謎―裏(マイナー)京都ミステリー (光文社文庫)感想
北森さんの香菜里屋シリーズが泣きたいほど好きです。というわけで私の期待のハードルが高すぎたのだとは思うのですが、読んでいるうちにけいちゃんもムンちゃんもどんどん好感度が下がって、住職や有馬くんの扱いも軽くなり話も変な軽さになってきて…そのうちに読んでも読んでも字面を目で追うだけで頭に入ってこなくなってしまいました。ユーモアミステリならユーモアミステリで良いですし、裏京都の素敵なところを紹介していただくのもいいのですが、どうやらこのテイストは残念ながら私には合わなかったようです。他の北森作品を楽しみます。
読了日:7月24日 著者:北森鴻
支那そば館の謎 裏京都ミステリー (光文社文庫)支那そば館の謎 裏京都ミステリー (光文社文庫)感想
怪盗と呼ばれた過去を持つ大悲閣千光寺の寺男有馬次郎。住職のおかげで表の世界の住人になりましたが奇妙な事件が持ち込まれると昔の能力と人脈を使って事件解決を試みます。といいつつ最後は住職の知恵がものを言ったりするのですが。意外と事件は重たいものを扱っていたりするのですがそこを印象深いキャラクターを合わせさらさらっと読ませてしまうのはさすがだと思います。ただそれゆえに逆に長く心に残るという感じではないですね。作品に出てくるお料理の数々は期待を裏切らずに本当に美味しそうです。ああ、割烹十兵衛に行きたい…。
読了日:7月24日 著者:北森鴻
怪奇探偵小説名作選〈7〉蘭郁二郎集―魔像 (ちくま文庫)怪奇探偵小説名作選〈7〉蘭郁二郎集―魔像 (ちくま文庫)感想
前半はフェティシズムの境地を感じさせる短編ばかり。息を止めたり足の裏はまだしも轢殺に執着する話まで。気持ち悪いもののはずなのになんか癖になる。でもこればかり一冊は厳しいと思い始めた中盤、不可解な事件があって解決がある、探偵小説としかいえない中編が。そして後半多いのは人造や現代医学では考えられない何かを医学的に施された美少女たち。SFというより「科学小説」と呼ぶのが似合いそうなこれらが不思議な色を湛えてそこにあります。誰にでも勧められるものではないのですが私はこの奇妙な世界観を十分に楽しみました。
読了日:7月15日 著者:蘭郁二郎
アヒルキラー 新米刑事赤羽健吾の絶体絶命 (幻冬舎文庫)アヒルキラー 新米刑事赤羽健吾の絶体絶命 (幻冬舎文庫)感想
今回はエレベーターやステーキハウスのような狭い範囲ではなく、普通?の警察と連続殺人鬼との駆け引きのお話。主人公の新米刑事の祖父は伝説の刑事で57年前に同じような連続殺人に関わっていて因縁を暴くように二つの時代の話が交互に進みます。舞台が広がってもスピード感やリズム感は相変わらずでとても良かったです。なにより主人公の祖父との回想がとても好ましかった。彼の頭の回転や行動力が予想以上でラストの展開には舌を巻きました。チームのメンバーや行動分析課の女上司等脇キャラもとても印象的で、シリーズの続きも是非読みたいです
読了日:7月13日 著者:木下半太
魅入られた瞳: 南青山骨董通り探偵社II (光文社文庫)魅入られた瞳: 南青山骨董通り探偵社II (光文社文庫)感想
シリーズ二作目。前作でリーマンだった主人公はちゃんと探偵社の一員となっています。事務所で電話番ばかりさせられていた彼が最初に任された仕事はなんと美人妻をクリニックに送迎すること。話はあっさり目で送迎の理由などは読んでいるうちに何となく想像できてしまいますし、途中のアプリの設定などはフラグが目立ち過ぎでうっかり笑ってしまったほど。でも畳みかけるようなアクションシーンは面白くて後半はすごい勢いで一気に読んでしまいました。前作の方が主人公が男前で読み応えがあったような気がしますがこれはこれで私は好きです。
読了日:7月12日 著者:五十嵐貴久
トイプー警察犬 メグレ (講談社タイガ)トイプー警察犬 メグレ (講談社タイガ)感想
メグレの名前はもちろん有名な彼から。メグレは「殺意の匂い」を嗅ぎ分けるため事件後犯人はすぐわかってしまいます。だからと言って殺意の匂いがすると犬が言うから、と犯人逮捕にはならないので刑事が周りを固めていくことになるわけですが、そのあたりも意外と軽くさくさくっと読めてしまう一冊でした。ミステリとして期待すると物足りないかな。メグレの元飼い主が殺害されていて未解決という事情もあるのでシリーズとして続くのだと思います。メグレのインパクトが強くて他のレギュラー陣の影が薄めですが続きが出たらぜひ読んでみたいです。
読了日:7月10日 著者:七尾与史
また、同じ夢を見ていたまた、同じ夢を見ていた感想
主人公の語る地の文が、「星の王子さま」を思い出させて、うっかりその世界観を物語の世界に持ってきてしまいました。言葉や例えの仕方が秀逸だったのでちょっと勿体なかったです。小学生の主人公が、3人の女性と尻尾の短い彼女とふれあい成長し、一冊通して語られ考えさせられる「幸せ」というテーマは桐生君との関係も含めとても良かったです。むしろ私は前作よりこちらの方が好きかもしれません。前作同様私は素直に感動するには少々年を重ねてしまいましたが、若い世代の人は彼女と一緒に幸せについて考えられるのではないかと思います。
読了日:7月9日 著者:住野よる
君の膵臓をたべたい君の膵臓をたべたい感想
プロローグがお葬式の日。「君の膵臓をたべたい」という衝撃的な一文。嫌でも話に引きこまれます。彼と彼女が少しずつ関係を作り上げていく様子がとても美しい。ただ彼女との別れがあんな形だとは想像できませんでした。親友との間もそんなはずじゃなかったのに。共病文庫のくだりで涙を流せるほど私は若くなかったのですが、最後に出てきたフレーズと想いにはやはりぐっと掴まれました。彼が自分の立ち位置を作り上げていくエピローグもとても良かったです。話題になるのもわかる、まだまだ先のある若い人たちにお勧めの一冊です。
読了日:7月8日 著者:住野よる
レジまでの推理 本屋さんの名探偵レジまでの推理 本屋さんの名探偵感想
本屋さんでの謎はもちろん本に関してですからワクワクします。時々出てくる注釈が絶妙で※こんなに売れない。※人による。とか思わず笑ってしまいました。最終話は(多分作者の狙い通り)突然「?」となりました。ちゃんと読んでいたつもりでも意外とするっと流していたようでちょっとショック(真相も重いし)。そしてやはりわかるのは本は地元の書店で、しかも文庫化待ちでなく単行本の段階で買わなくてはいけないということ。新古書店で買っても書店にも著者にも一円も入らない。でも悪循環で地元の書店に欲しい本が並ばない現実…ほんと難しい。
読了日:7月8日 著者:似鳥鶏
中野のお父さん中野のお父さん感想
出版社に勤務するアラサー女性の周りの日常の謎。そのお父さんが安楽椅子探偵としてするっと謎を解いてくれます。主人公は仕事柄一人暮らしをしているもののそれほど遠くに住んでいるわけでもないのでこの「時々」実家を訪れる頻度とスタイルがとてもちょうど良くて二人の会話も微笑ましく読んでいて気持ちがいいです。謎は出版社勤務ということでもちろん本にまつわるものが多く、優しいものばかりではなくちょっと苦いものもありましたが、主人公の頑張り具合や二人の雰囲気がとても良いのでさくさくと読みやすかったです。
読了日:7月5日 著者:北村薫
蠅男 (大衆文学館)蠅男 (大衆文学館)感想
帆村探偵の登場はとても魅力的ですし、かなりショッキングな事件発覚から時代をあまり気にすることなく惹きこまれます。なんとなく伏線を探して読み進めていったのですが、読友さんたちに事前に釘を刺されていたように真相には仰天しました。問題作?壁投げ?いえいえ、立派な変格ミステリ、奇妙な味の分類だと思います。獏鸚を既読でその中でも化学的で怪奇的なものを好んだ私としては、この真相に思わず声をたてながらも妙な納得で受け入れました。でももう少し伏線が欲しかったかな。実は最後の列車見送りシーンがあまりにも変で妙に印象的です。
読了日:7月4日 著者:海野十三
コズミック水 (講談社文庫)コズミック水 (講談社文庫)感想
おおーー!そうかーそういうことなのか。JDCメンバーが一人ずつ真相にたどり着いていく中で、片鱗すら見当もつかず途中からなんで私は全くわからないのかと哀しくなっていましたが、これはしょうがない悔しくない!でもこの力技トリックは嫌いじゃないし偏執的なアナグラムや言葉遊びは感心します。言われた通りの順番で読みましたが人物像が把握できていたのは悪くなかったです。ジョーカーもこれを読む前に読んで良かった気がします。4冊で2千頁弱。私は時間の無駄とは思わなかったし続きにも興味があるけど、人には勧めないです(笑)。
読了日:7月2日 著者:清涼院流水

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