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9月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:4645
ナイス数:2174


ネメシスの使者ネメシスの使者感想
今回のテーマは死刑制度。実は最初にどうしても腑に落ちない部分があり(読後は納得)それを引きずってしまったので物語に入りにくかったのですが、これをシリーズでよく知る渡瀬、小手川コンビが扱い、岬検事まで登場したことでぐいぐいと引っ張られ一気に読んでしまいました。死刑よりも、長く塀の中において反省を期待する、という理屈はわかります。でも大事な家族を奪われた遺族が納得するのは難しい。まして更生が期待できないような悪人の場合は。司法に対するテロ、という帯の言葉が重いです。中山さんらしい社会派ミステリでした。
読了日:09月27日 著者:中山 七里
よるのばけものよるのばけもの感想
今回は主人公は中学生。クラスカーストの底辺に一人を決め、そのほかの生徒たちはその上で安寧を決め込む。自分の立ち位置を慎重に見極めて行動している男子生徒が、何故か夜になるとバケモノになり、夜中の校舎で底辺の彼女と出会います。娘を育てましたから、いじめとかクラスカーストなどわかるだけに正直読むのが凄くきつかったです。住野作品の独特の感性には毎回圧倒されます。でもこれはかなり難しい話に感じます。作者が伝えたいことを私自身も理解できたでしょうか。現在当事者である学生が読んだら何を思うのでしょうか。
読了日:09月25日 著者:住野 よる
十角館の殺人 限定愛蔵版十角館の殺人 限定愛蔵版感想
私がこの本に出会ったのは、発表されてから数年が経った頃でしたが、その時の驚愕で頭が真っ白になったという状況を今でも思い出せます。その後新本格と名の付くものを読み漁り、彼らが影響を受けた海外ミステリをも次から次へと読みました。この本に出会ったからこその私の読書歴があります。そしてそんな人はきっと多いのでしょうね。寄稿されている33名、全てが代表作をすぐ思い浮かべられる作家様ですが、この中の多くの方が十角館に影響を受けて作家人生を歩まれたことを思うと、十角館が書かれ、出版されたことにさらなる感謝を覚えます。→
読了日:09月24日 著者:綾辻 行人
鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)感想
初読み作家さん。タイガなので軽めのホラーかと勝手に想像していましたが、最初の情景、山深い寒村の因習を破ったときに起きた事件は思いがけず怖くてグロいもので驚きました。広告代理店勤務の高沢春菜と因縁物件専門の曳き家を生業とする仙龍が、因縁と因習を解き明かしていきます。因習には意味があり、時代が変わったとしてもそれを安易にやめていいことにはなりません。因習を破って起こることは強烈ですが、実際は過去の真実の思いがけない悲しさの方に心が抉られました。脇も含めキャラもたっていて後味も悪くなく読みやすかったです。
読了日:09月23日 著者:内藤 了
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)感想
日本軍がキスカ島を撤退時、置き去りにされた四頭の軍用犬。あるものは純血を守り、あるものは別の種と交配を繰り返し、子孫へと血を繋ぎ時代を超えて国を超えていく。彼らを翻弄するのは人類の都合による多くの戦争や冒険、抗争の20世紀。命令に忠実であるが為の悲しさ、流れている血だけから湧き上がる戦闘本能に圧倒される。史実をきっちりなぞりながら、系図まで書けるイヌとは違って人間は名前すら与えられない、このイヌたちの壮大な物語。倒置や体言止めを多用して表現される短い文章の羅列は、独特のリズムで私を物語から離さなかった。
読了日:09月21日 著者:古川 日出男
横濱エトランゼ横濱エトランゼ感想
横浜のタウン誌でアルバイトをすることになった女子高生が、そこで出会う数々の過去の横濱にまつわる謎のお話。私自身はそれほど横浜に思い入れがあるわけではなく、もともと恋愛ものが好きではないので残念ながらそれほど乗れませんでした。そんな中印象深かったのは、横浜の住人はほぼすべて、開港を機に移り住んできた人であり、横浜はよそ者が作り上げた街だということです。そんな街だからこそ、新しい人たちに今後もずっと開かれた街であってほしい。私も切にそう願います。
読了日:09月19日 著者:大崎 梢
最後のひと葉: O・ヘンリー傑作選II (新潮文庫)最後のひと葉: O・ヘンリー傑作選II (新潮文庫)感想
新訳で印象深かったいくつかの言葉が変わっているのに気づきました。言葉選びに気を配っているのが伝わってきます。ここに収録されているものは、すんなりとオチをわからせてくれないものも多い気がします。読み返してああ、そういうこと!とじわじわとこみ上げてきた話もありました。好みは「心と手」「ユーモリストの告白」。ラストの「更生の更生」は題名が変わってますが「よみがえった改心」。これは再読でもやっぱり好き。新訳のほうがテンポもいいと思います。久しぶりのO.ヘンリー、堪能しました。
読了日:09月18日 著者:O・ヘンリー
珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
今回はアオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった女性・眞子との十一年ぶりの再会から話が始まります。彼女の十一年と今の状況が、源氏物語の宇治十帖がキーになり相変わらず苦いものが混じった謎解きストーリーになっていました。源氏物語をよく知らなくても問題なく読めるようにしてくれていますが、私は結構好きだったので、眞子の考える宇治十帖のその先の物語などとても興味深く読み、源氏物語を再読したくなりました。今回のメインは鴛鴦茶。確かに半分は珈琲ですがもっと珈琲らしい珈琲にまつわる話が読みたいかな。
読了日:09月17日 著者:岡崎 琢磨
粘膜人間 (角川ホラー文庫)粘膜人間 (角川ホラー文庫)感想
現実逃避をしたかった。なんでもいいからめっちゃ怖いのとかめっちゃグロイのとか読もうと思った。そしてその思いにぴったりだった(笑)凄いグロイのに変な擬音がいっぱい出てくるせいか途中で面白くなっちゃって。河童って強いのかと思ったら大したことないし、そもそもいきなり弟に何させてるんだ。二章の女の子が何をしたのかはなんとなくわかってたけど髑髏のシーンもなかなか強烈。三章ではもはや何がなんだか…。ええっ?ラストはこうなのっ!これだけぶっ飛んでるとこの作者の他の本も読みたくなってしまった。絶対人には薦めないけど。
読了日:09月13日 著者:飴村 行
天上の葦 下天上の葦 下感想
回想という形で表現される彼らの戦中は映像のようにありありと瞼に浮かび、知識として知っているはずのことでも、まるで初めて知ったことのように胸を抉ります。鉄兜とがま口が出てくるころには思わずいったん目を閉じ深呼吸しました。目をそらしたり読み飛ばしていいところではないと、改めて目を見開いて読み進みました。もちろん島に警察が乗り込んできた後の数日はまさにエンターテインメント。ドラマを見ているような作者らしい流れに、ヒヤヒヤドキドキと身を任せて楽しみました。報道、権力、情報社会。そして今や戦争は→
読了日:09月13日 著者:太田 愛
天上の葦 上天上の葦 上感想
渋谷スクランブルの中央で天を指し示した後亡くなった老人。その謎を追うことになった鑓水と修司サイドと、失踪した警察官を追うことになった相馬サイド。二つの事件は繋がっていることがすぐにわかりますが、どちらもいろいろな思惑が絡み追手から逃げながら背水の陣で必死に謎を追うことになります。彼らは絶対にうまく立ち回るだろう、それだけを信じて読み進めていますが、小さな小さな手掛かりから彼らが追いかけるものは想像以上に大きいようです。さあ、彼らが気づいたことに追手も気づかないはずがない、間に合うのか?すぐに下巻へ。
読了日:09月12日 著者:太田 愛
ししりばの家ししりばの家感想
今回対峙するものは家に憑いているなにか。偶然出会った旧友宅に出かけるとそこかしこにある砂ぼこり、いや、流れるほどの砂。ざざざざ、さらさら、にちゃ、など背筋を寒くする擬音が恐怖を煽ります。現在は平岩家となっているこの家ですが、過去この家と関わってしまった男性視点でも話が進んでいき、琴子も登場して目が離せません。得体のしれないものの正体に関して、こういう発想はなかったので驚きました。前三作に比べるとインパクトは弱いかもしれませんが、リアルな砂の不快感が長く残るしっかりとしたホラーでした。
読了日:09月08日 著者:澤村伊智
なつみはなんにでもなれるなつみはなんにでもなれる感想
なつみちゃん可愛い!愛おしい!洗濯物を畳みながら付き合うおかあさんも最高。ダメって頭ごなしに言わないで付き合ってあげるの素敵だな、と思っていたらところどころに挟まる「いすひきずらないで!」「やんないでっていったじゃん!」に大爆笑。「おこるんだったらやんないよ」は私もよく言ったなあ。あさりとブロッコリー、おかあさんのマネは笑いながらも感心しちゃった。小さなおかあさんの表情のイラストも微笑ましく夢中で眺めました。このころの子供って本当に無敵。大変で、面倒で、でも宝石みたいなあの頃の時間がとても懐かしいです。
読了日:09月08日 著者:ヨシタケ シンスケ
もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたらもし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら感想
Twitterで一時期流行ったカップ焼きそばの作り方の文体模写。ネット上のものを一冊にまとめたのかと思っていましたが、最初の発信者ともう一人の方が50人ずつ担当して書かれたようです。文豪ばかりではなく、ミュージシャンや現代作家、文春まで。どれも特徴をつかんですごくよくできていると思いますが、実は途中で飽きました…。パスティーシュなのに一部上から目線に感じてしまったのが夢中になれなかった理由かもしれません。田中圭一氏の漫画はどれもとても良かったです。
読了日:09月08日 著者:神田 桂一,菊池 良
二重標的(ダブルターゲット)―東京ベイエリア分署 (ハルキ文庫)二重標的(ダブルターゲット)―東京ベイエリア分署 (ハルキ文庫)感想
ドラマは多分殆ど見ていると思いますが、原作は未読だったので、思い立って手に取ってみました。村雨と安積の関係やそれぞれの細かな性格などドラマとは違う部分も多いと聞いてはいたのですが、こちらはこちらでこの妙に人間臭いやり取りと関係がとても良かったです。一方で速水小隊長は最初からいいところをさらっていきましたね。事件の調査や解決までは今野さんの作品だから安心して読めますし、続きもゆっくり楽しんでいきたいと思います。
読了日:09月06日 著者:今野 敏
探偵さえいなければ探偵さえいなければ感想
烏賊川市シリーズ8作目。このシリーズの探偵役は必ずしも鵜飼探偵ではなく短編ごとに変わるのも魅力だと思います。もちろん今までのシリーズの登場人物ばかりなのでそれぞれの過去の事件など思い出しながら楽しめました。扱っているのは本来なら重いはずの殺人事件なわけですが、綺麗なユーモアミステリにまとめてしまう作者の凄さを感じます。好みは思わず声を立てて笑った「倉持和哉の二つのアリバイ 」、ラストをかみしめていたら別の絵が浮かんで怖くなった「博士とロボットの不在証明」。そして裏表紙…読後見るとなかなか強烈です。
読了日:09月03日 著者:東川 篤哉

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