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1月の読書メーター
読んだ本の数:27
読んだページ数:6727
ナイス数:3913


新鮮 THE どんでん返し (双葉文庫)新鮮 THE どんでん返し (双葉文庫)感想
新進気鋭の作家さんによる書き下ろしまたは単行本に収録されていない短篇のアンソロジー。私は新人ミステリ作家さんの作品を読むのが結構好きなので6人中5人が既読。とびぬけた設定が青柳さんらしい「密室竜宮城」とラスト近くになって驚くと同時に思わずニヤリとした似鳥さんの「筋肉事件/4人目の」が印象的で好みでしたが、他の方もそれぞれがこの短さの中にちゃんと自分の色を出しているのがとても好ましいです。意外と評価が低い方が多いですね。私も好みでないものはありましたが、どれもしっかりとしたミステリで悪くなかったと思います。
読了日:01月31日 著者:青柳 碧人,天祢 涼,大山 誠一郎,岡崎 琢磨,似鳥 鶏,水生 大海
夏のルール夏のルール感想
『遠い町から来た話』収録の「ぼくらの探検旅行」の続編とも言える本作は、著者自身の兄弟がモデルだそうです。去年の夏、ぼくが学んだことが、「~しないこと。」という形でひとつずつイラストとともに現れます。ほのぼのとした一冊と思いきや、実はどの絵も少し不思議で少し不気味です。子供の世界は、こんな風にキラキラと輝くものだけではなく、不思議と怖さで満ちているのかもしれません。大人の私が読むこの本と、児童が読み聞かせでこの本から受け取るものはきっと違うのでしょう。娘が小さな子供のころ、この本に出会いたかったです。
読了日:01月31日 著者:ショーン タン
遠い町から来た話遠い町から来た話感想
15の小さな作品集。イラストと言葉ひとつひとつが、本当に愛おしいのです。「エリック」作品集のひとつでも同じように光り、「ぼくらの探検旅行」のラストは最後の文字のないページにはしばらく息を止めて見入るほどの力がありました。「壊れたおもちゃ」からは、背景を感じ取れて涙が出ます。訳者あとがきからたくさんの方に手書き文字を寄せてもらったことを知り、「遠くに降る雨」に戻り、ひとつひとつが誰の文字なのか想像するのも楽しかったです。最後の「火曜の夜の読書会」のイラストがまた素敵で素晴らしい余韻を運んでくれました。
読了日:01月31日 著者:ショーン タン
おともだち できた? (講談社の創作絵本)おともだち できた? (講談社の創作絵本)感想
恩田さん作の絵本。引っ越しした先で、大人たちはみんな「おともだちできた?」と少女に聞くのです。さて、少女は…?怖い話だと聞いてはいましたが、これ、想像以上に怖いです。字面を追っていくことによって現れるイラストの怖さがひとつ。ふたつめは再読したときに、一度目に何気なく見ていた絵に潜むものをつかみ取ってしまった怖さ。さらには母親の立場として悲鳴をあげたくなる怖さ。「怪談えほん」とはちょっと違う怖さがここにあります。絵本としての是非はどうなんでしょう。大事なことだけど子供にこれはきつすぎないかなあ。
読了日:01月31日 著者:恩田 陸,石井 聖岳
風神の手風神の手感想
まずは死期を知った女性が遺影専門の写真館「鏡影館」を訪れたことにより過去の悲恋を娘に語る第一話。第二話は二人の小学生が遭遇した事件と活躍。第三話では一話で起きた事件が歳月を経て浮き彫りにされていきます。そして第四話では…。一つの石が徐々に大きなさざ波を立て次々に影響を及ぼす。何か一つでも違っていたら今と同じ状況はなかった。もちろん私自身だって。連作短編のようなつくりで、それぞれの登場人物に感情移入した後、一見別々の出来事が少しずつ組みあがっていくという作りは本当に見事でした。とても良かったです。
読了日:01月30日 著者:道尾秀介
消人屋敷の殺人消人屋敷の殺人感想
著者初読み。過去に包囲された状態で一族が忽然と姿を消したと言われる消人屋敷。主人公たちが訪ねるとそこはあっという間に嵐の山荘と化し…。用意された舞台はワクワクするものですが、なぜか読みにくい。時系列や一人称の「わたし」を時々確認して進むことになりました。ああ、トリックありきの作品、とふわっと読み終わってしまったのですが…。それでも気になって最初からすべてを読み直したら、いろいろな部分がとても良く計算されていることに気づかされ、舌を巻きました。でも一つだけ…好みの問題ですがラストの展開は嫌いです。読後感が!
読了日:01月29日 著者:深木 章子
鬼を纏う魔女鬼を纏う魔女感想
シリーズ三作目。今回は女性刑事東條メインで話が進みます。通り魔事件の被害者が何者か探るうちに樹海を通して出てくる身の毛もよだつ事件…。今回もオカルト絡みで相当にグロイです。でも実は何よりショックだったのが、こんな凄惨な描写や説明を全く動じずにどんどん読んでしまった自分自身。真相にこれが含まれている話をいくつか読んで免疫ができていたのでしょうか。まあそれはそれとして、表紙絵や帯の示す通りのちゃんとおどろおどろしくて気持ち悪い、でもしっかり楽しめるストーリーでした。本当にありそうだと思えてしまうのが怖いです。
読了日:01月28日 著者:吉田恭教
猿島六人殺し 多田文治郎推理帖 (幻冬舎文庫)猿島六人殺し 多田文治郎推理帖 (幻冬舎文庫)感想
時代小説でありながら、孤島でのクローズドサークルもの。登場人物表に見取り図と最初から期待も高まります。すでに起こってしまった事件を多才の浪人・多田文治郎が検分することでまずは全員が他殺であるという死体の様相を明らかにし、そのうえで最後に殺されたと思われる人間の手記で殺された順など当時の様子を補完する、という作りは見事に読者を引っ張ります。そして謎が解かれた後に出てくる真相と動機は…!謎自体は特殊なものではありませんが、ちゃんとミステリでしっかり時代小説で面白かったです。シリーズ化されたら是非読みたいです。
読了日:01月24日 著者:鳴神 響一
怪物はささやく怪物はささやく感想
重い病気と闘う母親、それを見守り信じながらも学校で異分子扱いされる息子。そんな彼のところに12時7分にやってくる怪物は…。少年の心の強さ、脆さ、葛藤には、何度も涙がこぼれました。彼の隠していたものは私には本当に辛かった。ラストの彼の叫びはぎりぎりと痛いほど伝わってきました。中学の課題図書だったそうですが、少し難しいかもしれません。それでもわからなくても手に取って欲しい本です。少年の叫びだけでなく父親の葛藤や祖母の辛さ等、大人だからこそ感じとれるものも多かったです。またひとつ読メで素敵な本に出会えました。
読了日:01月24日 著者:パトリック・ネス
星空 The Starry Starry Night星空 The Starry Starry Night感想
実写化もされた、台湾で人気の絵本作家さんの本です。絵本と言っても漢字にルビもありませんしある程度の年齢の子供や大人向けですね。少女と少年それぞれの事情による孤独と葛藤。生活の一コマ一コマから伝わってくる哀愁が、二人で行動する部分ではガラッと変わってキラキラと輝いて見えてきます。ラストの少年の部屋から伝わってくるものは大きいです。読後、最初に戻っていろいろなものが表す意味をあらためて感じとり、イラストの美しさを堪能しました。
読了日:01月22日 著者:ジミー
王法・仏法の破滅 応仁の乱 (マンガ 日本の歴史 22)王法・仏法の破滅 応仁の乱 (マンガ 日本の歴史 22)感想
おそらくカズレーザーが読書芸人で紹介した新書の関係だと思いますが、最近ちょっと注目されている応仁の乱。そこでマンガ日本の歴史から応仁の乱を選んでみました。この長さの漫画でこれだけの登場人物のいる時代を描き切るのは大変なのか、石ノ森章太郎は作画だけということが原因なのか、読みやすくもなくちょっと残念。歴史苦手な私でも知っていたことは書いてありましたが、それだけ、かな。むしろ最後に添付された作者覚え書きの細かな下絵や覚書のほうが興味深く印象に残りました。話題の中公新書、読んでみようかな。
読了日:01月21日 著者:石ノ森 章太郎
賛美せよ、と成功は言った (ノン・ノベル)賛美せよ、と成功は言った (ノン・ノベル)感想
碓氷優佳シリーズは基本的に倒叙ですが、今回はちょっと毛色が違います。予備校時代に同じ恩師にお世話になった仲良しグループの一人の成功を祝うための祝賀会。そこで衝動的に起こった恩師の殺害が、ある人物の作為があったと考えて優佳が心理戦を繰り広げます。相変わらず鋭い彼女が、高校時代、大学生と比べてどう変わって、現在どのようになったのかがちゃんとわかるところが嬉しいです。この本を一冊だけ読んだら賛否が分かれるかもしれませんが、私はそれら時間の繋がりも含め十分楽しみました。朧気になった一冊目を読み返してみたいです。

読了日:01月20日 著者:石持浅海
崩れる脳を抱きしめて崩れる脳を抱きしめて感想
終末医療の研修に来た碓氷と、脳に爆弾を抱えた女性患者とのお話。研修医碓氷が過去に抱えているものは痛々しく、外出を怖がる患者ユカリの葛藤もとても良く伝わってきてさすが現役のお医者様!と感心して読み進めました。残念ながら碓氷の過去はユカリに説明している時点で真相に見当がついてしまい、ミステリ部分も出会いの時点で想像がついてしまったので、答え合わせをするように読み進めることになってしまいましたが、それがわかったうえでもラスト20ページはとても良かったです。でもちょっと帯が煽りすぎかな。幻はないよね…。
読了日:01月19日 著者:知念 実希人
ディレクターズ・カットディレクターズ・カット感想
やらせ番組を取るために傍若無人にふるまう若者たち。いじられ役としてしか仕事を与えられずTwitterに文句を垂れ流す青年。いや、これ若いとはいえ、ちゃんと仕事を持ったり主婦したりしてるいい大人でしょ。呆れるを越して読んでて気持ち悪くなってきて、早くこのシーンが終われ、終われ、と祈るような気持ちでページをめくっていきましたが、最後までそんなのばかり!読み終わってみるとちゃんと歌野さんらしい、ほほお、という小説です。ちゃんとメッセージ性もあり、否定はしないし、好きな人もいると思いますが、私には辛かったです。
読了日:01月18日 著者:歌野 晶午
くまとやまねこくまとやまねこ感想
私は病気をしたから、大事な人を見送ることを考えたことがなかった。大事な人が私を見送った後どうなるだろう、毎日そんなことを考えた。忘れなさいという人はいないだろうが、新しい一歩を踏み出すために周囲が気をもむのは目に見えた。今思うと、意外と彼女は私がいなくなっても淡々と過ごしたのかもしれない。今回初めて大事な人を喪った人がそばにいることを考えた。私はただただそばにいよう。きっと私は何も声をかけられない。でも話したいと思ってくれたなら思い出をたくさんたくさん聴こう。一緒に泣こう。私にはきっとそれしかできない。
読了日:01月18日 著者:湯本 香樹実
映画化決定映画化決定感想
漫画家志望の高校生ナオトがこっそり書いていたネームを見た、同級生の映研で監督を務めるハルが、それで映画を撮りたいと言ったところから話が始まります。映画を撮る映研のメンバーの情熱は凄いです。高校生ながらみんなしっかりとした考えや思いやりを持っているのが印象的です。そこへ主人公二人の穏やかでない事情が絡みどんな結末を迎えるのか心配しながら読み進めました。ナオト自身の成長譚になっているのが好感が持てます。随所に出てくる実在漫画も楽しかった。是非彼らと同世代の人達に、この悩みや情熱を味わって欲しいと思います。

読了日:01月18日 著者:友井 羊
きみがすべてを忘れる前に (宝島社文庫)きみがすべてを忘れる前に (宝島社文庫)感想
「物語の最後に明かされる、相手を想うあまりについてきた「嘘」とは―。」裏表紙の内容紹介の一文に手に取ったまま戻せなくなった一冊。霊感体質の少年のところにクラスメートだった少女の霊が現れます。彼女の心残りを解決するために彼は動くのですが…。連作短編の形で他の幽霊に出会っては心残りを昇華させてあげる、という形で話が進みますが、どれもとても優しい話で紐に拘る少年の話などは思わず涙がこぼれました。少女が事情故か傲慢なので人によりかなり好みが分かれると思います。最後の「嘘」は私は驚きましたが鋭い人なら気づくのかな。
読了日:01月17日 著者:喜多 南
居酒屋ぼったくり〈8〉居酒屋ぼったくり〈8〉感想
下町の義理人情あふれる居酒屋ぼったくり。相変わらず料理は作りたくなるし、日本酒は取り寄せたくなります。飲みたい!美音と要の件は読んでもらうとして、今回私が心に残ったのは、呆けてしまったおじいちゃんにサツマイモの茎を食べてもらいたいとやってきた少年、死期が迫っても身内に会いたがらない叔母を心配する常連客、妹が生まれることで不安になっている来年小学生に上がる女の子。下町は日本の縮図です。日本のいろいろな所で、同じように、たくさんの人たちが悩んでいます。どうかみんなが美音に出会った彼らのように救われますように。
読了日:01月16日 著者:秋川 滝美
濱地健三郎の霊なる事件簿 (幽BOOKS)濱地健三郎の霊なる事件簿 (幽BOOKS)感想
毎回思いますが、本当に有栖川氏の文章は美しいです。今回は心霊探偵・濱地と助手のユリエが心霊に関する事件や事象に対峙していきますが、ミステリらしさを残した怪談できちんと解決に導く、さらっと読めてもずっしりくるものでした。怪談を書かれる有栖川氏だからこその連作だと思います。霊になるのにもいろいろと事情があり、怖いばかりでなく切なかったり痛々しかったり、ユリエがふっと自分の存在まで不安になるのがよくわかります。好みは思わず納得してしまった「黒々とした穴」。心霊探偵ならではの「あの日を境に」、「氷霧館の亡霊」。
読了日:01月15日 著者:有栖川 有栖
エリックエリック感想
長辺15㎝ほどの小さな絵本。交換留学生としてやってきた上手く発音もできない名前の彼。「ぼくのことならただ’エリック’でけっこうです。」そんな彼との交流は上手くいっているのかいないのか。お国柄ね、で消化していくぼくもお母さんもとても素敵です。思いを通じ合わせるのは本当に難しい。でもあるページに来た時、感動で思わずページのイラストが滲みました。言葉がなくたってこんなにも思いは通じるのか!それを堪能してからのラストページも素敵です。とてもとても良かった。こんな本に出会わせて下さった読友さんたちに心からの感謝を。
読了日:01月15日 著者:ショーン・タン
大きな森の小さな密室 (創元推理文庫)大きな森の小さな密室 (創元推理文庫)感想
7つの短編が全て、犯人当て、倒叙、安楽椅子、バカミス等違うタイプの短編集。表題作と「自らの伝言」「遺体の代弁者」が軽くてもしっかりミステリで好みです。バカミスは一瞬頭の中が無になりましたが、意外とこんなのもありですね。「正直者の逆説」はこれでも長いんですね。もっとあの掛け合いを読んでいたかったのですが…。「路上に放置されたパン屑の研究」は、仁吉を知っていると想像がつきますが、仁吉と徳さんとの掛け合いも楽しく、よくできた話でとてもよかったです。巻末の探偵紹介に思わずニヤリ。さて、誰から攻めましょうか。
読了日:01月13日 著者:小林 泰三
人でなしの恋 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)人でなしの恋 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)感想
十の短編集。やはり皆さまお勧めの「人でなしの恋」はとても良かった。他にも女の強さや男の純粋さ(弱さ)を押し出しているものが多かった気がします。「百面相役者」の悪い癖の部分も好きですし、しっかり本格の「灰神楽」も楽しかった。父の死の真相を探る「疑惑」も好みです。でも一番インパクトがあったのは「踊る一寸法師」のラストの影法師。こんなにめちゃくちゃなのに身を揉むほど痛々しく切ないのです。「木馬は回る」はこの短さに走馬灯のように一人の人生を追ったようでこれも良かった。読後読む自註自解が今回もとても楽しかったです。
読了日:01月11日 著者:江戸川 乱歩
ブルーローズは眠らないブルーローズは眠らない感想
自然には現れないはずの目の覚めるような青い薔薇。交配によって出来上がったとする牧師と遺伝子操作により科学的に作り出したという教授との二種の青いバラが前後して発表されたことから始まる「ブルーローズ」パートと虐待から逃れ遺伝子研究をする一家に保護されたエリックの「プロトタイプ」パートが交互に語られ、読み応えは前作同様です。青薔薇のいかにもな説明から二つのストーリーの関わり、殺人に密室、72号…この世界を堪能しました。力技は良しとして、私的に残念なのは、動機に納得いかないこととマリアと漣が好きになれないこと…。
読了日:01月10日 著者:市川 憂人
ビギナーズ・ドラッグビギナーズ・ドラッグ感想
一目惚れをした女性が難病だったということで治療薬を作ろうと決心した、製薬会社で総務をやっている主人公。情熱だけでどこまで行けるでしょう。難病の家族も、創薬に携わる家族もいる私には、これは本当の夢物語に思えます。でも創薬の仕組みや情熱、損益の事情、ハードルなどとても分かりやすく書かれていて、ストーリーはとても読みやすくラストまで一気に読めました。登場人物が一人一人魅力的に書かれていることも好感が持てます。現実にもこんなことがあってもいいかもしれない、そう思わされるほど気持ちよく読み終えることができました。
読了日:01月07日 著者:喜多 喜久
殺人犯はそこにいる (新潮文庫 し 53-2)殺人犯はそこにいる (新潮文庫 し 53-2)感想
足利事件については知っていたつもりでした。でも、この本の書かれた意義はDNA鑑定や作られた冤罪ではなかった。冤罪の影に無理やり隠された連続幼女誘拐事件。ミステリや警察小説により、警察の隠蔽気質や狡さは嫌というほど読んでいましたが、それはフィクションであり、しかもそのフィクションには正義はかざされ軌道修正はされていました。ところが現実はどうなのか。誰が隠蔽されたものを晒せるのでしょう。ごめんなさいが言えないのはなぜなのか。こんなことが現実だとは信じたくないです。ただただ腹立たしく悲しかったです。
読了日:01月04日 著者:清水 潔
好き好き大好き超愛してる。好き好き大好き超愛してる。感想
表題作は文庫版でレビューをあげたので割愛しますが、読んだばかりなのにもう一度読んでしまったくらい心に響く話でした。単行本にだけ入っていた「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」は、正直に言ってよくわかりません。でも感じることはできている気がするのは、このぶっ飛び方がやっぱりとても愛おしいのです。書体や紙質の違いを堪能しましたし、表紙裏やイラストギャラリーは凄い勢いで洪水のように私の中に流れ込み、文章だけでなく視覚でや触覚で私を圧倒しました。文庫で分けた理由もわかる気がしますがこちらは一冊で一つの芸術ですね。
読了日:01月04日 著者:舞城 王太郎
好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)感想
こんな可愛らしい表紙でこの題名、なのにパンチを繰り出すのは今までと同じマイジョーだ。「愛は祈りだ。僕は祈る。」若い人じゃなきゃ伝わらない思いもあるかもしれない。でもいろんな経験をしたからこそ感じ取ることができる思いもある。病気で寝ていた私の懐にすでに小学高学年になっていた娘が潜り込んできたとき、死んでたまるかと強く思ったのを思い出す。再発したら今度はうんと夫に甘えてやろう。もし自分が看病する立場になったなら、死んじゃ嫌だ、置いていくなとすがってやろう。普通の恋愛小説を読むよりもずっとずっと心が痛い。
読了日:01月03日 著者:舞城 王太郎

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